天狗倉山に登るなら知っておきたい三つの魅力を解説!おすすめスポットも紹介します

掲載日:2022.09.06

おそらく三重南部で最も知られている山の一つ、それが尾鷲市にある天狗倉山(てんぐらさん)ではないでしょうか。頂上の眺望、紫幹翠葉(しかんすいよう)を感じる登山道など、すでに登ったことのある人もそうでない人も、いま一度この山の魅力を再確認してみませんか?

※紫幹翠葉とは『山々の木々がみずみずしく青々として美しい様子』を言い表した四字熟語になります

【登山するにあたって注意しておきたいこと】
登山は自然を相手にするので、不確定な要素、予期せぬ事態が起こる可能性が十分あります。 準備をしっかりと、余裕を持った計画をして楽しみましょう。

天狗倉山の三つの魅力を紹介

天狗倉山は、山に囲まれた尾鷲市の中においてもどっしりとした山容で見分けもつきやすく、東西に長く延びた尾根が「縦走してみたい欲」を湧かせてくれる、そんな形をしています。


TAKA 「天狗倉山はどれ?」と聞かれても答えられる自信ありです(笑)

尾鷲市の小学校では遠足で登ることもあるという、地元市民にも親しまれているそんな天狗倉山の魅力をここでは三つ紹介したいと思います。

1、天狗倉山頂上の岩場

2、おちょぼ岩からの大パノラマ

3、世界遺産の登山道・熊野古道伊勢路


それぞれ見ていきましょう!


魅力1・天狗倉山頂上の岩場

天狗倉山の魅力として一番に挙げたいのが、頂上に佇む大岩でしょう!

この山はかつて“修験道”と呼ばれる、山にこもって修行する人が訪れる場所として盛んでした。

おそらく、この大岩を修行の場として心身を鍛えたのかもしれません。


頂上近くには、修験道の開祖である『役行者(えんのぎょうじゃ)』を祀った石碑や祠(ほこら)があり、今もなお続く山岳信仰の一端を垣間見れます。

ちょっと豆知識
役行者の横には、彼の身の回りの世話をしたとされる夫婦の像も一緒に祀られています。 その夫婦、実は“鬼”であったと言われていて、役行者と一緒に修行をすることで人間になったとされています。 鬼と言うと恐ろしい存在・悪者というイメージがあると思いますが、”鬼”はもともと山の民であり、信仰の対象でもある山に住む”鬼”は『天上界と地上界を結ぶキューピットの役目』をしていたのではないかと、”鬼”の子孫でもある僧侶の五鬼助(ごきじょ)さんは話されています。

TAKA ”鬼”の子孫がいるなんでビックリですね!


魅力2・おちょぼ岩からの大パノラマ

天狗倉山から東に続く尾根を辿っていくと、魅力2つ目の『おちょぼ岩』に辿り着きます。

天狗倉山頂上の景色も素晴らしいですが、おちょぼ岩から眺める尾鷲湾や白石湖、熊野灘の大パノラマは思わず歓声をあげたくなるような絶景が広がるのでオススメですよ♪


注意ポイント
天狗倉山からおちょぼ岩まで行くのに40〜50分ほどかかりますので、時間や体力に十分余裕をもった行動を心がけましょう。


魅力3・世界遺産の登山道・熊野古道伊勢路

熊野古道伊勢路は伊勢神宮から和歌山県にある熊野三山(三つある熊野大社の総称)まで続く全長170キロの道。

「伊勢へ七度、熊野へ三度」と呼ばれた信仰の路(みち)で、熊野古道らしい石畳や竹林があったり熊野灘を一望できる路があったりと多彩な風景が楽しめます。

天狗倉山に行くルートにはこの熊野古道伊勢路を通るコースがあり、天狗倉山に登る際には「山と一緒に世界遺産に選ばれた古道も楽しんじゃおう!」ということで多方面でよく紹介されていますね。

このあと紹介する登山ルートもこの熊野古道伊勢路からアプローチするコースを紹介していきます。


ちょっと豆知識
「伊勢へ七度、熊野へ三度」とは、『伊勢神宮や熊野三山へたびたびお参りすること。信心はいくら深くしてもし過ぎることはないこと』の例え。


登山口、登山ルートを解説

天狗倉山へのルートで最も歩かれているのが、熊野古道を通り、馬越峠を経由して天狗倉山の山頂へと至るルートではないでしょうか。

このルートの登山口は二つ。

紀北町にある鷲下登山口と尾鷲市側にある馬越公園登山口になります。


地図はだいたいの位置と時間を表記してますが、馬越公園側(写真図下側)から登ると約40分、鷲下側(写真図上側)からなら約60分と、時間がかかるのは鷲下登山口からのルートなのですが…


熊野古道の雰囲気をたっぷり味わいたい!ということなら鷲下登山口から登られることをお勧めします。

馬越峠〜天狗倉山へ(約30分)


登山口を出発して馬越峠に到着すると、熊野古道からは一旦外れここからは天狗倉山の山頂へと歩を進めます。

ただその先には急な登りが待ち受けており、ここが天狗倉山へ向かう一番の難所とも言えます。


急登を登ること約30分で天狗倉山に到着です。


ちょっと豆知識
我が観光三重の『みえ旅登山部』サイトのトップページ写真はここ天狗倉山からの眺望写真になっています。ご存じでしたか?^ ^


【質問】天狗倉山は初心者でも登れるレベルの山ですか?

登れます!

ただ、馬越峠から天狗倉山への登りが思っている以上に急なので覚えておいてくださいね。

登山口から馬越峠までのルートはそれほど傾斜もキツくなく、ハイキングのように楽しみながら歩けると思います。

注意ポイント
石畳が綺麗な熊野古道伊勢路なのですが、雨の降った翌日などは石についた苔がとても滑りやすくなりますので充分ご注意下さい。


天狗倉山〜おちょぼ岩へ(約40〜50分)

天狗倉山山頂から東へ尾根上を進んでいくと、前述の魅力②で紹介した、もう一つの展望スポット・おちょぼ岩に着きます。

アップダウンを繰り返しながら歩いていくので、飲み水や行動食、体力に余裕がある状態で向かうようにしてください。

アクセスについて


紀勢自動車道・海山ICを降りて国道42号を南下し、5分ほど走ると「道の駅・海山」に到着します。

「道の駅・海山」は無料駐車場(普通車約20台)がありますので、そちらを利用して登山口に向かいましょう。(徒歩10分ほど)

「道の駅・海山」には、レストランや特産品を販売している売店のほか、観光案内所が設置されており、熊野古道や周辺スポットの観光パンフレット・マップを手に入れることができるので便利です。

なお、馬越峠にはトイレがないため、こちらで済ませて向かいましょう。

周辺のおすすめスポットを紹介

天狗倉山の近くにあるおすすめのスポットをここでは2つ紹介したいと思います。

お魚いちば・おとと

尾鷲港で水揚げされた鮮魚や地元の特産品をお値打ちに買うことができる直売所。

店内の奥には食堂があり、採れたての魚介類をその場でいただくこともできますよ♪^ ^



営業時間
【店舗】10:00〜18:00【食堂】11:00〜14:00ごろ
休日
年中無休 ※要確認
住所
尾鷲市古戸野町2−10
TEL
0597-23-2100



鬼瓦

尾鷲近海の海の幸をいただくことができるお店で、刺身も美味ですが個人的には煮付けが美味しくておすすめです♪




営業時間
10:00〜14:00(LO.13:30) 16:30〜22:00(LO.21:00) ※電話にて要確認
休日
不定休 ※電話にて要確認
住所
尾鷲市野地町12−3
TEL
0597-22-8055(080-1550-8099)

夢古道おわせ

地元尾鷲の郷土料理を味わえ、日帰りのお風呂も楽しめるこちらの施設。

ここのお風呂は温泉ではなく海洋深層水を使っているのが特徴で、ミネラルが豊富で保湿効果が高いとされるお風呂で登山の疲れを癒しましょう♪



営業時間
10:00〜21:30
休日
無休(要確認)
料金
大人650円(繁忙期700円)高齢者・子ども割引あり
住所
尾鷲市向井12-4
TEL
0597-22-1124

※現在ランチバイキングは休業中となっています


おわりに

いかがでしたか?

今回はワタシが思う、天狗倉山の魅力を3つ紹介してきました。


登山口から山頂に至るまでの道の素晴らしさ、山からの眺望、大岩のスケールなど...

500mほどの山にたくさんの魅力が詰まっているのがわかっていただけたかなと思います。


ぜひ気軽に天狗倉山や三重県南部の山に遊びにきてくださいね^ ^

☆☆ 記事作成:TAKA ☆☆

三重県の東紀州地域に在住している、ちょっと山登りの経験がある旅人。山のピークを目指すよりも、自然の中を まったり歩くことのほうが好きだったりします。三重県の山の魅力をお届けするのはもちろん、観光スポットとしても魅力的な場所が多い三重県を様々な角度から紹介していきます!

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