コロナ禍でのおうち時間を楽しいものに 『かもしか道具店』のオンラインとリアル併用の取り組み

かもしか道具店のデジタルツール活用のおすすめポイント
・Instagram、オンラインショップを充実させ、Web来店なども積極的に導入するデジタルツールへの姿勢
・店舗ではWEB来店、工場ではオンライン工場見学を実施
・オンラインで広がったファンが、いつかリアルで来たくなる。そんな菰野の魅力の発信



オンラインでの情報発信と実店舗、両輪での自社ブランド推進

◆菰野の自然の中にたたずむ「かもしか道具店」の店舗

かもしか道具店は、菰野で長く窯元を営んでいる山口陶器が、2014年に自社ブランドとして立ち上げて生まれた。各地での展示会への出店、継続的なブランディングを行った結果、問屋等を経由しない直販の顧客に対しても販路を拡大してきた。2017年には菰野町に実店舗も立ち上げ、直接の販売や陶芸体験が可能となっている。

陶芸体験についての取材レポートは↓こちらから↓
菰野の「かもしか道具店」で陶芸体験！個性的でおしゃれな陶器が並ぶお店も徹底レポート！

実店舗の立ち上げ前からInstagramでの発信を続けており、フォロワーは2021年1月現在で1万人を超えている。2020年の新型コロナウイルス感染症拡大後、多くの人々が外出を自粛することとなり、「おうち時間」を楽しみたいというニーズが増えた。かもしか道具店では情報発信にも力を入れ、家で過ごす時間を豊かにする食器や雑貨をオンラインショップを通じて届けている。

かもしか道具店のインスタグラムアカウントはこちら

◆公式Instagramでは製品を使った料理教室をインスタライブで配信も。フォロワーからのコメントも多い

さらに、新製品の販売に併せて料理研究家にその製品を使った料理を実演してもらうインスタライブを実施。５週連続で配信し、自宅で製品を使うイメージを伝えた。このようにSNSを様々な形で活用し、実際に店舗に行ったり商品を手に取ったりできなくても使いたくなる、そんな情報発信を続けている。




WEB来店、オンライン工場見学…インターネットを活用した体験を拡大

2020年12月からは、アクセスすると店舗に訪れているかのような体験ができる3D店舗と、予約制でスタッフがインターネットを通じて接客をしてくれるWEB来店を導入した。実際に買い物に訪れたように商品を確認したうえで、オンラインショップを通じて購入できる仕組みだ。

◆WEB来店では、オンライン会議システムを通じてスタッフが詳しい商品の説明をしてくれる

昨年は、工場全体にもWi-Fiを張り巡らせ、カメラで撮影してオンラインで工場見学ができるような仕組みも取り入れた。以前から予約制で行っていたオープンファクトリーをWEBでも可能にした形だ。実際に手でつくる陶芸体験は予約を1組ずつに絞り、感染症対策を行って続けているが、オンラインで可能な体験はオンラインでも実施していこうと工夫している。




オンラインをきっかけに、いつか菰野の地にも来てほしい

実店舗では、大型の空気清浄機を設置し、アルコール消毒、検温、レジへのアクリル板設置などしっかり感染症対策を行っている。

◆菰野の町の獣であるカモシカをシンボルにしている

菰野町には観光に適したスポットが他にも多くあるため、鈴鹿山脈を一望できる立地を活かした観光地としての振興にも取り組んでいる。かもしか道具店でも、Instagramを始めとするオンラインでの発信などで近郊のアトラクション情報をしっかりと伝えることで、菰野を訪問して周遊するきっかけになってくれればと考えているそうだ。

自宅で過ごす時間が増える中、オンラインでできる体験が思ったより多いことや、日本中のものを自宅にいて取り寄せられるオンラインショッピングの利便性に気づいた人も多いだろう。それでもやはり、手に取って触れられる、自身の身体で体感できる、実際の町の人々と交流できる…リアルでの体験を求める声も多い。
かもしか道具店では、様々な工夫と改善を続けながら、オンライン・リアルの双方で楽しめる場を提供し続けている。


＜施設情報＞
かもしか道具店
住所：三重郡菰野町川北2834-2
TEL：059-327-6555
営業時間：10：00~17：00（12月~2月の平日のみ10：00~16：00）
※年末年始などの営業については、ブログ、SNSにてお知らせ
支払方法：クレジットカード、PayPay、現金
駐車場：5台
HP：https://www.kamoshika-douguten.jp/
アクセス：東名阪自動車道「四日市」ICから車で約20分、新名神高速道路「菰野」ICから車で約10分