三重県屈指の桜の名所『三多気の桜』撮影ガイド!
掲載日:2021.04.01
三重県が誇る桜の名所である三多気(みたけ)の桜を最高に美しく撮影する方法をご紹介!これを見ればあなたもすぐに最高の写真が撮れる!?
三多気の桜の写真でフォトコンテスト入賞を果たした写真家が教える、三多気の桜を撮影するために知っておくべき情報を全公開!
・三多気の桜とは
こんにちは、Koshi Iguchiです。
今回は三重県屈指の桜の名所である三多気の桜を紹介します。
三多気の桜とは三重県津市美杉町に位置しており、ただ立派なヤマザクラの木があるだけではなく、棚田と共に撮影できることから、三重を代表する桜の撮影スポットにもなっております。
今回はそんな三多気の桜を紹介しつつ、私がフォトコンテストでを入賞した三多気の桜を美しく撮影する方法について書いていこうと思います!
私が受賞したフォトコンテストはこちら↓
交通総合文化展2020
津駅から車で1時間ほどで行くことができます。
詳細な場所についてはGoogle mapで検索したらすぐに出てくるので、今回は位置情報のみの記載とさせていただきます。
駐車場も完備されており、駐車場所に困ることもなく、近くにトイレも設置されているため安心です。
撮影スポットまでは駐車場から歩いて10分くらいかかったと思います。
ルートも駐車場に看板があるので、迷うこともないはずです!
少し傾斜のある坂を登っていくので、歩きやすい靴のほうがいいかもしれませんね!
また撮影スポットは足場が悪く、ぬかるんでいるところもあるので、長靴もあると安心です。(勿論なくても撮影は可能です)
・撮影時期
撮影時期ですが、まずもちろん春!4月です!
しかし、三多気の桜の種類は最も一般的なソメイヨシノとは違い、ヤマザクラなので、時期としてはソメイヨシノより1,2週間遅めと思ってもらうといいと思います。
私が撮影したのは2019年の4月20日ですが、今年(2021年)は温かく、開花が早いので4月10日ごろには満開を迎えるかもしれません。もっと早かったらごめんなさい。
行く際は当サイトにも桜の開花状況を掲載しているページがありますので、確認してから行くことをおすすめします!
三重県の花カレンダー・開花状況2021
・狙う天気と時間
撮影時期の次に肝心となるのが天気と時間です。
狙う天気は『晴れ』。桜のあの上品な色味を引き出すためには太陽光は必要になるでしょう。
人間が認識している色というのは物質に光があたり、その物質が吸収できなかった色が反射することによって色として認識しています。
暗い夜や厚い雲がかかった日では桜の淡いピンク色がしっかりきれいには見えませんよね?
つまり桜本来の美しさを表現するには光がとても重要なポイントになるということです。
私が思うに桜を一番美しく見ることができるのは朝日か夕日が当たったタイミングだと思っています。朝日や夕日は光がとても柔らかく、桜の色をよりよく引き出してくれるからです。
しかし三多気の桜は周りが山に囲まれており、夕日は山に隠れてしまい肝心の桜に当たってくれません。よって撮影に最も適した時間は朝と言えるでしょう。
もちろん日中に撮影してもきれいに撮影できますが、ちょっと平凡な写真になってしまいます。
自分の写真を少しでも良いものにしたい!という方は朝や夕方の光を意識して撮影してみると良いかもしれません。
実際、私が撮影した時間はAM5:30~8:00であり、天気もよく、最高の光を捉えることができました。
朝の時間の光がいい理由は他にもあります!
奥に見える山々の高いところだけに光が当たり、山からも良い演出を得ることができます。
風景写真を撮るときはメインの被写体だけでなく、その他のものもどうすればよく見えるかというこを考えて構図作りや撮影のタイミングを図ると良いかもしれません。
・撮影のポイント
場所、時期、時間を紹介したら、次に気になるのはどうやったらきれいに撮影できるの?ということですよね!
まず、より良い風景写真を撮るためには三脚を使うことをおすすめします!
特にまだ明るくなりきってない朝に撮影するとなると、どうしても手持ち撮影では写真がブレてしまい、せっかくきれいな風景も台無しになってしまいます。
しっかりとした三脚に越したことはありませんが、某通販サイトなどで取り扱っている数千円の三脚でも手持ちで撮影するよりはずっと良いので、まだ三脚を持っていない方はこれを機に購入を検討してみるのも良いかもしれませんね!
・撮影設定
次は設定です。
いきなりマニュアル撮影をおすすめしているサイトやブログが多いですが、私は『絞り優先オート』で撮影することをおすすめします!
このモードはAモードやAvモードと呼ばれており、絞り値(F値)とiso感度を自分で調整すれば、シャッタースピード(SS)はカメラが自動的に調節してくれるモードです。
iso感度オートの設定にしておくと、更にiso感度までカメラが決めてくれるので、初心者の方は更に楽に撮影できると思います。
ではどのような設定にしたら良いか詳しく説明していきましょう。
まず本記事のサムネイルの写真の設定は以下のとおりです。
焦点距離:65mm(35mm換算) F値:f8 iso:200 SS:1/20秒
風景写真に大切となるのが、しっかりとピントを合わせること。
このためにはF値を大きくして、写真全体にピントを合わせるということが肝心になってきます。
基本的に風景写真を撮る時はF値をF8~16くらいに設定し、被写体全体にしっかりピントが合うようにしてあげましょう!
iso感度は必要に応じてあげてみましょう。現在出回っているデジタルカメラであれば、iso800くらいまでは上げてしまっても問題ないと思いますが、あまり上げ過ぎるとノイズの多い写真になってしまうので、要注意です!
次にSSに関してですが、ここもまた注意ポイントです!次は縦構図での撮影にも挑戦してみましょう。
私のおすすめは水田に写り込んだ桜を含めた縦の写真です。
この写真の設定は、焦点距離:65mm(35mm換算) F値:f8 iso:100 SS:1/5秒
時間は初めに紹介した写真よりも少し前の時間に撮影しています。
徐々に優しい光が溢れてきて、どこか儚さを感じることができる1枚になったのではないでしょうか?
また水面ぎりぎりから撮影することで、リフレクションをしっかり写すことできます!
目の高さなど高い位置から撮影すると、水面に写り込む桜が減ってしまうので注意です。
※水面ギリギリから撮りたいからと言って、田んぼには三脚を立てたり、入ったりはしないようにしてくださいね!
次は星と絡めた1枚です。
この1枚はPhotoshopを使って星を比較明合成で繋げて完成させたものになるので、カメラからこの状態で作り出すことはできませんが、Photoshopを使える方は遊び程度に挑戦してみると面白いかもしれません!
三多気の桜の周辺はとても暗く、星が綺麗なので、軌跡に加工せずとも星と絡めるのもいいと思います!
三多気の桜
観賞無料
常時
有(並木道の中盤付近)
近鉄名張駅から奥津行き三重交通バス約60分杉平下車
(バス停は伊勢本街道沿いにありそこから真福院までの参道1.5kmの並木道です)
伊勢自動車道・久居インターから車約70分、名阪国道・上野インターから車約70分
(付近の道路は幅員狭小のため、桜シーズンには現地警備員の指示に従ってください)
これにて私の写真の紹介と撮影の説明は終わりです。
撮影が終わったら疲れて喉が乾いたり、お腹が空いたりしますよね?
そんなあなたにぴったりのお店を最後に紹介したいと思います!
三多気の桜から車で10分、またJR名松線伊勢奥津駅から徒歩7分ほどの場所に位置する『カフェ葉流乃音(はるのん)』さんです。
”はるのように、のんびりと”をコンセプトにご夫婦で営業されていて、古民家を改装した店内はとても落ちついており、居心地がよく、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
開店はAM10:00からなので、早朝に撮影を終えてからだと少し待ち時間ができてしまいますが、待ってでも行っていただきたいです。それくらいおすすめです!
今回私がいただいいたのは、本日のスペシャリティコーヒー、スコーン、チーズケーキ、ガトーショコラです。そしてコーヒーが本当に美味しかったので、帰りにテイクアウトのコーヒーもいただきました。
コーヒーはご主人が注文を受けてから、豆を挽き、ハンドドリップで入れてくれます。
私が今回いただいたのはグァテマラという種類の豆で、香り高く、ほのかな甘味もあるため全くと言っていいほど渋さを感じず、爽やかで美味しかったです。
コーヒーが苦手な方にもぜひ飲んでいただきたいと思いました!
そしてセットでいただいたケーキはチーズケーキとガトーショコラ。
これもまた上品な味で、甘すぎ無いため爽やかなコーヒーにピッタリでした。
スコーンはくるみとドライフルーツ?が入っており、注文後に温めてくれるため外はサクッと、中は温かくしっとりと食感も楽しむことができました。
そしてこだわりは味だけでなく、食器や店内にもあり、カウンターの奥には様々な種のマグカップやグラスが。
これがほんとうにきれいで可愛く、今回は緑のマグカップでコーヒーをいただきましたが、次はどんなマグカップでいただけるのかな、とそんなことも思いながらコーヒーをいただきました。
自分以外にもお客様がいたのであまり店内の写真は撮影できていませんが、店内の椅子やテーブルはどれもご夫婦のセンスの良さを感じるものばかりで、芸術品というか工芸品というか、私の拙い語彙力では表現しきれない素敵なものばかりでした。
そして、そんな空間を作り出すのは椅子やテーブルだけではなく、照明によって作り出される光。その光と影が作り出す光景はまるでシャンデリアのよう。
和の空間を光のシャンデリアが照らしており、最高の雰囲気でした。
そして何より観光三重のページ掲載も快く承諾していただきありがとうございました。
この場を借りて、改めて御礼申し上げます。
・まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
どうでしたか?この記事を見て、少しでも三多気の桜とカフェ葉流乃音さんに行きたくなってくれた方がいたら嬉しい限りです。
今後も、『撮影地+撮影後に行けるおすすめのお店』という内容で紹介をしていこうと考えているので、来月の記事も楽しみにしていただけたらと思います。
記事作成者:写真家・Koshi Iguchi
1997年三重県菰野町生まれ。大学生になり旅先で見た風景を少しでも綺麗に残したいと思い、カメラを購入。2018年に1人旅でフランスへ行き、世界の絶景に感動したことがきっかけとなり、本格的に風景写真を始める。
現在は会社員の傍ら、休日を利用して中部地方を中心に風景写真を撮影している。