松坂城跡の歴史や見所を紹介!駐車場や写真映えスポットも解説します

掲載日:2022.02.15

松坂城は蒲生氏郷によって築城され、現在は壮大な石垣が残る松阪のシンボル的存在です。桜や藤、イチョウが石垣を彩り、四季を通じて人々に親しまれています。城跡からは城下町の面影を残す町並みが一望できます。そんな松坂城跡の見所や歴史、写真映えスポットをご紹介!

松坂城跡とは

松坂城は天正16(1588)年に蒲生氏郷(がもううじさと)によって築城された平山城で、着工から約3年で完成させた逸話があります。

※平山城とは、平野の中にある山、丘陵等に築城された城のことをいいます。

かつては三層の天守閣などがありましたが、現在は壮大な石垣のみが残っており、昔の城の面影を現代に伝えています。

ふがまる 松坂城跡は2006年に日本100名城に選定され、2011年には国指定史跡に指定されました。

城跡内は公園として整備され、町並みを見渡せる展望スポットがあります。

ちゃむ 記事後半では松坂城跡の展望スポットを詳しく紹介します♫

蒲生氏郷の功績と歴史

※上記写真は氏郷まつりの武者行列の光景

蒲生氏郷(がもううじさと)は織田信長に武将としての才能を認められた信長の娘・冬姫を妻とします。後に、豊臣秀吉より12万石を与えられ、天正16(1588)年に松坂城跡を築きました。

その後、数々の大出世をした氏郷でしたが、病に倒れ、40歳という若さで生涯を閉じます。

氏郷が行った商業による反映を目指した町づくりは、後に江戸で活躍をした「松坂商人」の始まりとなりました。

氏郷は「松阪開府の祖」として今も称えられ、毎年秋には「氏郷まつり」が開催されます。

※2020年・2021年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止

駐車場の場所

松坂城跡に専用の駐車場はありませんが、隣接する「松阪市駐車場」は松坂城跡の表門まで徒歩約3分と近く、駐車料金は無料です。

この駐車場に停められる台数は210台と多いのですが、近隣施設の利用者も使用するので平日でも満車になることがあります。

もし満車だった場合は周辺の有料駐車場(コインパーキング)を利用しましょう。土日祝のみ一般開放される松阪市役所の駐車場も利用できますよ。

松坂城跡の見所

松坂城跡にある石垣や歴史的建造物の見所、観光を楽しめるポイントを紹介します。

壮大な石垣

松坂城跡の見所はたくさんあるのですが、中でも石垣は全国屈指の壮大さがあります。

現存する石垣は、安土桃山時代に活躍した「穴太衆(あのうしゅう)」と呼ばれる石垣造りの職人集団によって造られたもので、先人の高い技術を目の当たりにすることができます。

松坂城跡では以下の3つの工法によって、石垣が造られています。

① 野面積み

築城当時は「野面積み(のづらづみ)」と呼ばれる工法で石垣が造られました。この工法は自然石をほぼそのままの形で積み上げるのが特徴で、石垣には大小様々な石が使われています。

② 打込みハギ

打ち込みハギは石を積みやすい形に加工してから積み上げる工法です。隙間を埋めるために、石と石の間に小さい石を埋めるのが特徴です。

③ 算木積み

算木積み(さんぎづみ)は、石垣の隅角部分の積み方に用いられる手法で、長短の直方体の石材を交互に組み合わせて積む方法です。

ふがまる 松坂城跡の石垣は江戸時代に修復されたのですが、その際に積み直された石垣は「打込みハギ」と「算木積み」の工法が使われました。

四季折々の景色

松坂城跡には桜や梅、藤にイチョウなど、四季折々の風景を見ることができます。中でも桜はとくに人気で、見頃を迎えると花見客で賑わいます。

ふがまる 石垣を囲むように咲く桜は圧巻の美しさ!桜の見頃は3月末頃で、2021年は3月30日に見頃のピークを迎えました。

桜のライトアップも開催

3月下旬〜4月上旬には桜のライトアップが行われます。蒲生氏郷の家紋「対(むか)い鶴」の石垣ライトアップも必見です。

城跡内にある藤棚は樹齢300年以上の古木で、見頃を迎えると60センチを超える房(ふさ)が垂れ下がります。

ちゃむ 藤の見頃は4月下旬〜5月上旬で2021年は4月23日に見頃のピークを迎えました。

本居宣長旧宅

城跡内には本居宣長が12歳〜72歳で没するまで60年間に渡って暮らした家が移築されており、本居宣長旧宅として国の特別史跡に指定されています。

建物内部は本居宣長記念館と共通で見学することができ、宣長が医療活動をした「店の間」や講釈や歌会に使用した「奥の間」などの一部が公開されています。

松阪市立歴史民俗資料館(2階 小津安二郎松阪記念館)

松阪市の歴史や民俗を学べる博物館「松阪市立歴史民俗資料館」が城跡内にあり、建物は国の登録有形文化財に登録されています。

1階には蒲生氏郷や松阪もめんに関する展示コーナーがあり、2階は日本絵映画界の巨匠・小津安二郎監督に関する資料が展示されており、松阪の歴史や魅力を感じられる展示内容になっています。

着物で町歩き

松坂城跡の近くには特産品・松阪もめんの着物をレンタルできる呉服店があり(詳細はこちら)、着物姿で城跡巡りや町歩きを楽しむことができます

松阪もめんとは、藍染の色と縞模様が特徴の布で、とても長い歴史があります。江戸時代に大流行した歴史もあり、その魅力は今も衰えていません。

ちゃむ 松阪もめんの良さはデザインだけでなく、着心地の良さにもあります。夏は涼しく、冬は暖かいので、快適に過ごせますよ。

ふがまる 着物をレンタルする方法は下記の記事で詳しく紹介しています。

写真映えスポット

松坂城跡とその周辺の写真映えスポットを紹介します。撮影や町歩きの参考にご覧ください。

町並みを一望

松坂城跡の石垣は高さがあるのも特徴で、松阪の町並みを一望できる箇所が至るところにあります。

中でも当時の面影を感じられる場所が御城番屋敷(ごじょうばんやしき)周辺です。

上記写真は松坂城跡の徳川陣屋跡(とくがわじんやあと)からの眺めで、眼下には石畳の通りと趣のある武家屋敷が見えます。

この武家屋敷は御城番屋敷と呼ばれ、かつては城の警護を任された紀州藩士が住んでいました。今も住居として使われており、西棟北端の1戸は無料公開されています。

ちゃむ 御城番屋敷の見学方法や見所については下記の記事をご覧ください。

ふがまる 徳川陣屋跡は桜並木と共に、町並みを一望できるポイントでもあります。

壮大な高さの石垣

松坂城跡の出入口は表門と裏門の2箇所があり、冒頭で紹介した松阪市駐車場から一番近いのが表門です。

表門へ入ると、正面に立ちはだかる壮大な高さの石垣に圧倒されますよ。

助左衛門御門跡

天守閣跡へと続く道には野面積みの石垣が続き、大小様々な形をした石が積まれている光景は豪快です!

中でもオススメなのが松阪市立歴史民俗資料館を越えた先にある「助左衛門御門跡(すけざえもんごもんあと)」です。

ここは石垣の周りに桜の木が植えられ、春は桜、初夏〜秋にかけては緑が美しいエリアになります。

ふがまる 石垣×桜、石垣×新緑の景色ならここがオススメです♫

御城番屋敷の石畳

御城番屋敷の石畳から松坂城跡を眺めると、石垣の規模や高さを実感することができます。

ここは松坂城跡の桜を見上げられるポイントでもあり、石畳の両側に続く垣根(かきね)や庭木と相まって画になる美しさ!

ここで着物姿を撮影した写真がこちら。昔懐かしい雰囲気が漂い、着物姿にピッタリのロケーションです。

ちゃむ まるでタイムスリップしたような気分に浸れる場所です。

道路に面した石垣

松坂城跡の石垣は周辺の道路に面しており、歩道からも石垣に近づくことが出来ます。

高さのある石垣が歩道沿いに続くので、背景全面が石垣の写真を撮ることができます。
※後方の歩道から撮影しています。

いかがでしたでしょうか

松坂城跡の魅力や歴史、町歩きをより楽しめる写真映えスポットをお届けしました。壮大な石垣が今も残っているのは大変貴重だと思いますので、ぜひ一度訪れてみてください。

名称

松坂城跡(松阪公園)

住所
〒515-0073 松阪市殿町
電話番号

0598-23-7771

料金

無料

営業時間

見学自由

駐車場

松阪市駐車場

公共交通機関でのアクセス

JR・近鉄松阪駅から徒歩で約15分。
松阪駅から三重交通バスで、市内パークタウン線で中央病院行き、または阿坂小野線で一志嬉野行き「市役所前」下車3分

車でのアクセス

伊勢自動車道「松阪IC」から車で約15分

松阪市の絶景・写真映えスポット

松坂城跡のある松阪市には絶景や写真映えする観光スポットが盛りだくさん!四季折々の美しい景色が広がる松阪市へ写真を撮りに行きませんか?

松阪市の絶景と写真映えするスポットを記事で紹介中です↓

ふがまるちゃん&ちゃむについて

ふがまるちゃん(左側)
三重を撮る写真家としてTwitterInstagramで活動中。2017年から地元三重の撮影を始め、2018年に著書「三重のええとこ写真集」を自費出版。三重県の写真を無料配布する三重フォトギャラリーを運営。三重の飲食店を中心に取材を行うサイト三重のええとこ巡りも運営中。所持カメラはEOS 6D・EOS RP。

ちゃむ(右側)
ふがまるちゃんの相方。ローアングル撮影を得意とし、独特の世界観で風景を切り撮る。ふがまるちゃんの撮影アシスタントとして2020年から共に行動し、風景写真のモデル役。TwitterInstagramで三重のええとこを発信中。所持カメラはα7iii。

リアン(犬)
2021年5月に家族入りしたパピヨン。猫じゃらしが大好きで、猫みたいな遊び方をする不思議な犬。三重県で犬と楽しめるスポットを満喫中。

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