かつおの天ぱく(志摩市)で鰹いぶし小屋見学!眺めて心地よく、食べて美味しい体験をぜひ!
掲載日:2018.04.01
志摩市大王町にある「かつおの天ぱく」の「鰹いぶし小屋見学会」では、古式の製法で作られる鰹節について知ることができます。土鍋を使った炊きたてのごはんにかけた鰹節の試食もできるのでオススメ。素朴で上品な口当たりと、芯のある力強く深い後味が共存する逸品は、国内外からの観光客や有名シェフにも人気があります。和食を美味しく引き立てる「鰹節」に会いにいらしてくださいね!
大王崎灯台を望む志摩市大王町波切の高台に建てられた「鰹いぶし小屋」。ここでは、古式の製法でつくられる鰹節について学ぶことができます。
試食できるのは、土鍋で炊かれたふっくらつやつやの湯気立つごはん、そこにかけられた山盛りの鰹節。
この地方に伝わる鰹節の歴史、鰹節が出来上がるまでの工程、知れば知るほど和食を支える「だし」への想いが高まります。
大王町波切は漁港のある町。ぼーっとしていると通り過ぎてしまいそうな細めの小道を車で行くと、縦向きのかつおのマークの張り紙があります。
少し急な坂を上がると、小高い丘の上は開けた駐車場になっています。
少し急な坂を上がると、小高い丘の上は開けた駐車場になっています。
こちらが「鰹いぶし小屋」です。筆文字の看板は木製で、和の雰囲気が漂います。昭和21年に建てられて以来、大切に維持管理されて現在まで続いています。
鰹節の製造自体は、記録に残らないほど昔から始まっていたそうです。古代から愛され続けている和の美味にわくわくしてきますね!
鰹節の製造自体は、記録に残らないほど昔から始まっていたそうです。古代から愛され続けている和の美味にわくわくしてきますね!
入り口にかかるのれん。きりっとした「波切節」の文字と、トレードマークの縦向きのカツオが目を引きます。
日本古代から朝廷に海産物などを献上していたとされる「御食つ国」のひとつ、志摩地方のなかでも、波切(なきり)地区はカツオ漁が盛んに行われていたといわれています。獲れたカツオを保存するために燻製にしたのが「鰹節」なのだそう。
日本古代から朝廷に海産物などを献上していたとされる「御食つ国」のひとつ、志摩地方のなかでも、波切(なきり)地区はカツオ漁が盛んに行われていたといわれています。獲れたカツオを保存するために燻製にしたのが「鰹節」なのだそう。
鰹いぶし小屋を運営する「かつおの天ぱく」の天白社長。
ここで作られた鰹節の実物や、魚類としてのカツオの模型などを使い、ユーモアも交えた説明はとても聞きやすい!
ここで作られた鰹節の実物や、魚類としてのカツオの模型などを使い、ユーモアも交えた説明はとても聞きやすい!
控え目で、素朴で、それでいてなんだかどっしりとかまえたような佇まいの鰹節。
鰹節がぎっしりと並んで入っているせいろと、燻すのに使われる薪がたくさん積まれています。この薪、伊勢神宮の里山でとれた木なのだそう。
直接、口に入らない道具や原材料についても、深いこだわりが感じられます。
直接、口に入らない道具や原材料についても、深いこだわりが感じられます。
いぶし小屋に差し込む陽の光がとても幻想的。小屋の中に置かれた道具や設備を見ながら、丁寧に説明してもらえます。
削られるのを待っているみたいな鰹節。
青み含んだ鮮やかな赤身が食欲をそそります。昔ながらの手作業で作られるいぶしがつおからとれる「だし」には、澄み渡るような上品な甘みと、その味の中心にしっかりと根を降ろしたようなどっしりとした力強さが共存しています。
地域に暮らす方々から有名シェフまで、たくさんのファンを掴んで離さない魅惑の品。
青み含んだ鮮やかな赤身が食欲をそそります。昔ながらの手作業で作られるいぶしがつおからとれる「だし」には、澄み渡るような上品な甘みと、その味の中心にしっかりと根を降ろしたようなどっしりとした力強さが共存しています。
地域に暮らす方々から有名シェフまで、たくさんのファンを掴んで離さない魅惑の品。
説明を受けている間に、土鍋のごはんが炊けてきます。
勢いよく立つ湯気、う~ん、いい予感しかしませんね!
勢いよく立つ湯気、う~ん、いい予感しかしませんね!
削っている様子も見学できます。
鰹節削り器も欲しくなりますね!
忙しい毎日、たまにはこうして丁寧に食材を準備して、とっておきの和風だしを楽しむのもいいかも。
鰹節削り器も欲しくなりますね!
忙しい毎日、たまにはこうして丁寧に食材を準備して、とっておきの和風だしを楽しむのもいいかも。
豪快にかけられる鰹節!
炊きたてのごはんの丸みのある香りは、鰹節のだしの強くて優しい自然な香りをより引き立ててくれます。
炊きたてのごはんの丸みのある香りは、鰹節のだしの強くて優しい自然な香りをより引き立ててくれます。
湯気が・・香りが・・・!
もうなにも語らずとも、伝わりますよね?味も食感も、きっと。
言葉を失う美味を、試食させてもらえるんです。もう行ってみるしかありません。
もうなにも語らずとも、伝わりますよね?味も食感も、きっと。
言葉を失う美味を、試食させてもらえるんです。もう行ってみるしかありません。
鰹いぶし小屋でカツオを燻すのに使われる薪は、伊勢神宮近くのの里山から伐採されたものなのだそうです。
山が再生することにより、海も生き返ることで自然環境が循環するということからも高い評価を受けているとか。美味しいカツオの獲れる海洋の環境も守っているということなんですね。
山が再生することにより、海も生き返ることで自然環境が循環するということからも高い評価を受けているとか。美味しいカツオの獲れる海洋の環境も守っているということなんですね。
美味を体験した後は、やっぱり欲しくなりますよね。お土産の鰹節。
削り方のことなる何種類もの鰹節だけでなく、そのまま食べられるおやつ感覚の鰹節から、手軽に使える「だしパック」まで充実のラインナップ。
削り方のことなる何種類もの鰹節だけでなく、そのまま食べられるおやつ感覚の鰹節から、手軽に使える「だしパック」まで充実のラインナップ。
おや?これは駐車場やいぶし小屋の入り口でも見かけた縦向きのカツオですね。
調理場に一枚いかがでしょう。
調理場に一枚いかがでしょう。
見学後、外の休憩舎の向こうに水平線が見えました。
足元にはその両側にお伊勢さんの里山で獲れた薪が並んでいます。
見学中の説明のなかにあった「循環」という言葉が思い浮かびます。日本の誇る、海と山と人の繋がりに育まれた美味。
足元にはその両側にお伊勢さんの里山で獲れた薪が並んでいます。
見学中の説明のなかにあった「循環」という言葉が思い浮かびます。日本の誇る、海と山と人の繋がりに育まれた美味。
鰹いぶし小屋の「し」の文字が釣り針の形になっていました。こんなところにまで小技が効いています。
主張し過ぎないのに存在感のある、しぶくて素敵な表札ですね。
主張し過ぎないのに存在感のある、しぶくて素敵な表札ですね。
いぶし小屋を出たところから望む、太平洋。白く美しい大王崎灯台も見えます。
水平線はごくゆるいカーブを描いています。旅情をかきたてる、さえぎるもののない絶景。旅をしめくくるのに相応しい見事な眺めです。
大王町は、多くの画家に愛され「絵かきの町」と呼ばれているのもうなずけます。
水平線はごくゆるいカーブを描いています。旅情をかきたてる、さえぎるもののない絶景。旅をしめくくるのに相応しい見事な眺めです。
大王町は、多くの画家に愛され「絵かきの町」と呼ばれているのもうなずけます。
鰹いぶし小屋の佇まいさながらに、古式の製法で作られた鰹節には、控え目で素朴で、上品なセンスに溢れ、それでいて芯のある力強さに満ちた美味しさが詰まっています。
その歴史や由来、こだわりを知ることで、その旨味はより確かなものになるような気がしました。
ぜひ一度見学してみてくださいね!抜群の景観にも出会えます!
その歴史や由来、こだわりを知ることで、その旨味はより確かなものになるような気がしました。
ぜひ一度見学してみてくださいね!抜群の景観にも出会えます!
◎見学は完全予約制です
料金・時間などは公式サイトでご確認ください
名称
かつおの天ぱく【鰹いぶし小屋見学】
住所
〒517-0603
志摩市大王町波切2545-15
電話番号
080-2612-3801
公式URL
駐車場
5台(無料)
大型・中型バスは大王崎観光駐車場(有料)へお願いします。
問い合わせ0599-72-0007
公共交通機関でのアクセス
近鉄鵜方駅→三交バス「大王崎灯台」下車徒歩約10分
車でのアクセス
近鉄鵜方駅より約20分