国立公園、国定公園とは?三重県内のおすすめスポットと共に紹介します♪
掲載日:2022.01.24
「国立公園」「国定公園」という言葉を聞くと、漠然と“自然に恵まれた場所”というイメージを抱く方が多いはず。しかし、具体的にはどのような場所のことを指すのか分からない方も多いのではないでしょうか?
今回は、国立公園と国定公園の定義や違い、これらの公園内でできること等を解説します。三重県内の国立公園・国定公園についてもご紹介するので、興味がある方や三重県への旅行計画中の方は是非チェックしてみてください!
国立公園と国定公園
国立公園と国定公園は、いずれも国の指定する「自然公園」となっています。
自然公園とは、主に「優れた自然の風景地を保護するとともに、その利用の増進を図ること」を目的に指定された公園のことで、海域の景観地を含む幅広い自然美が対象となっています。
また、多くの人々に自然との触れ合いを楽しんでもらうため、“自然と親しむレクリエーションの場所”として快適に利用してもらえるよう、さまざまな利用施設の整備や、必要な情報の提供などの取り組みも推進されています。
国立公園とは
国立公園とは、「自然公園法」に基づいて環境大臣が指定した自然公園のことを指します。
国が管理を行っており、「日本を代表し、世界にも誇りうる傑出した自然の風景」であることが指定要件として定められています。
国立公園の指定基準は厳しく、風景の美しさ以外にも規模・自然性・レクリエーション地としての利便性などのさまざまな条件をクリアする必要があります。そのため、国立公園は全国に34ヶ所(三重県内には2ヶ所)しか存在していません。
まさに日本屈指の景勝地であり、その絵に描いたような絶景は多くの人々に癒しと感動を与えています。
また、国立公園のうち7ヶ所は世界遺産地域を含んでいるのもポイントです。例えば屋久島・知床・嚴島神社などの世界遺産も国立公園の中にあり、未来に繋ぐべき人類の財産として国際的に保護されています。
国定公園とは
一方、国定公園も「自然公園法」に基づいて環境大臣が指定した自然公園です。
都道府県が管理を行っており、「国立公園に準ずる傑出した自然の風景」であることが指定要件として定められています。
国定公園の数は国立公園よりも多く、全国58ヶ所(三重県内には2ヶ所)に点在しています。
なお、国定公園は“国立公園に次ぐ風景地”であるからといって、国立公園に大きく劣っているわけではありません。国立公園の指定基準は時代・価値観の移り変わりにともなって変化し続けているため、現在は国定公園であってもこの先評価が見直され、国立公園に格上げされることも多いにあり得るのです。
今では有名な国立公園である「奄美群島国立公園」や「利尻礼文サロベツ国立公園」なども、かつては国定公園であったことで知られています。
国立公園と国定公園の違い
国立公園と国定公園は、“自然公園法に基づいて環境大臣が指定した公園”という点は同じです。
しかし上述したとおり、指定要件においては、国立公園は「日本を代表し、世界にも誇りうる傑出した自然の風景であること」、国定公園は「国立公園に準ずる傑出した自然の風景であること」と少し評価に差があります。
加えて、管理者も異なるのがポイントで、国立公園は国が、国定公園は都道府県が担っています。施設保護・道路整備などの公園事業の執行においても、国立公園の場合は国が決定を下すのに対して、国定公園では都道府県知事が決定を下します。
国立公園、国定公園でできること
アメリカ合衆国のように国立公園のほとんどの土地が国有地という国もありますが、日本の国立公園・国定公園はその多くが民有地であることから、地域の人々の暮らしや文化に触れることも可能です。なかには公園内に史跡・遺跡が残されているケースもあり、自然と歴史文化が織りなす美しい調和を感じられます。
さらには自然と親しむレクリエーション地として、ハイキングやマリンスポーツ、キャンプなど多彩なアクティビティを体験できるのも大きな魅力!まさに国立公園と国定公園は、“五感で日本の自然と文化を堪能できる場所”だといっても過言ではありません。
次の項目からは、三重県にある国立公園と国定公園をご紹介していきたいと思いますので、興味を持っていただいた方は是非、遊びに来てくださいね!
伊勢志摩国立公園
伊勢志摩国立公園は、三重県中央部に位置する志摩半島とその周囲に広がる国立公園です。
国立公園に指定されたのは1946年で、おおよそ2つのエリアに分けられます。一つは伊勢神宮と背後に広がる山々を中心とした内陸部エリア、そしてもう一つは大小多数の島々と入り江が作り出す優美な景観を楽しめる沿岸部エリアです。また、民有地の割合が96%以上と非常に高いのも大きな特徴です。
伊勢志摩国立公園における特におすすめのスポットは、「伊勢神宮」と「英虜湾」です。
このエリアが気になった方は、伊勢志摩国立公園特設サイトをご覧ください♪
日本人の総氏神「天照大御神」が祀られた、“日本最大の聖域”。広大な敷地内のほとんどが森林であり、荘厳で凛とした空気や鳥達のさえずり、やさしい木漏れ日に包まれながらゆったりと参拝できます。
英虜湾は、湾や入り江が複雑に入り組んだ“リアス海岸”が見られる名所です。シーカヤック体験では、英虜湾の爽やかな風を感じながら美しい自然の景色も満喫できます。
吉野熊野国立公園
吉野熊野国立公園は、紀伊半島の中央山岳地帯・河川・海岸から成る国立公園です。国立公園に指定されたのは1936年。熊野信仰の聖地「那智山」なども含む一部地域は、世界遺産にも登録されています。
吉野熊野国立公園で特におすすめのスポットは、「熊野川」「七里御浜」「大杉谷」です。
このエリアが気になった方は、吉野熊野国立公園特設サイトをご覧ください♪
熊野川は、熊野三山を結ぶ“川の参詣道”として世界遺産に登録されている河川。熊野川を川舟で巡る「三反帆遊覧」で、雄大な自然を眺めながら船旅を楽しんではいかがでしょうか。
熊野灘に面して約22km続く美しい海岸で、「日本の渚百選」などにも選出されています。また、伊勢神宮と熊野三山を結ぶ参詣道の一部であるのも特徴です。
大杉谷は“日本三大峡谷”の一つで、荒々しい山々や澄んだ清流など手つかずの自然が広がる秘境。なかでも「シシ渕」は特に有名で、巨岩やその間から望む滝はまさに絶景です。
鈴鹿国定公園
鈴鹿国定公園は、三重・滋賀の2県にまたがる「鈴鹿山脈」を中心とした国定公園です。
800~1,000m級の山が約50kmにわたり連なっており、多数の巨岩・奇岩が作り出す珍しい景観が広がっているだけでなく、太平洋側と日本海側の気候がぶつかり合うエリアであることから、多種多様な動植物が生息しているのも魅力です。四季折々の表情を見せるさまざまな樹木や草花、野生動物を観察しながら、ゆったりとハイキングを楽しめます。
鈴鹿国定公園で特におすすめのスポットは、「御在所ロープウエイ」「湯の山温泉」です。
このエリアが気になった方は、鈴鹿国定公園特設サイトをご覧ください♪
御在所ロープウエイ
珍しい植物や花々が多く「百花名山」とも呼ばれる「御在所岳」の絶景を空中からの大パノラマで楽しめる「御在所ロープウエイ」。
春はツツジの花々が咲き誇り、夏はアカトンボも避暑にやってくるほど涼しく、秋の紅葉は10月中旬から11月下旬まで楽しめ、赤・黄・褐色の濃淡の色彩が山を彩ります。そして冬は美しい「樹氷と氷ばく」に感動!
湯の山温泉
1300年の歴史を持ち、古くから文豪や歌人に愛された温泉街。傷ついた鹿が傷を癒したという伝説から別名「鹿の湯」とも言われる温泉は美肌に良いといわれ、美人の湯として女性にも人気です♪
室生赤目青山国定公園
室生赤目青山国定公園は、三重県中央部に広がる国定公園です。
かつて忍者の修行の地であったとされる深山の「赤目・香落渓エリア」、ゆるやかな起伏と広大なパノラマに心癒される「青山高原エリア」、そして、連なる山々を登山やハイキングで楽しみめる「美杉・飯高エリア」。それぞれ異なる3つのエリアを楽しめます。
室生赤目青山国定公園で特におすすめのスポットは、「赤目四十八滝」「青山高原」です。
このエリアが気になった方は、室生赤目青山国定公園特設サイトをご覧ください♪
深山幽谷で数多くの瀑布を楽しめる名所。「日本の滝百選」や「森林浴の森100選」に選出されており、 流れ落ちる瀑声と四季折々の自然に心癒されます。また、伊賀忍者の祖「百地三太夫」がこの地を修行の場とし、多くの忍者を輩出したとされているのも特徴です。
標高600~800m、南北およそ15kmにも及ぶ大草原。青空、夕焼け、星空、どのタイミングでも楽しめ、建ち並ぶ風車は他では見られない景観を作り出す絶好のドライブ&ツーリングルートです。
遊歩道を歩き、青空へ続く階段を上れば360度パノラマビューの絶景があなたを待っています!
まとめ
次のお休みは日頃の喧騒から離れて、大自然のなかで悠久の歴史に思いを馳せながら、安らぎのひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?
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