山の上に白いヒツジの大群が現れる!?春の新緑があふれる、鈴鹿セブンマウンテン人気の竜ヶ岳登山をおすすめルートとともにお届けします!
三重県いなべ市に、美しい自然に恵まれた宇賀渓があります。中でも鈴鹿セブンマウンテンの1つとして知られる竜ヶ岳は最近の登山ブームもあり、たくさんの登山者で賑わいます。その竜ヶ岳に白いヒツジの大群が現れる!?という情報をもとに竜ヶ岳登山を取材してきました!果たして、竜ヶ岳に白いヒツジの大群は現れるのか?竜ヶ岳登山の魅力とともにお伝えします!
記事制作 / みえ旅アンバサダー Yamaico!
山の上にいる白いヒツジの大群の正体「シロヤシオ」っていったい何?
「シロヤシオ」は、日本の高山地帯に生息するツツジ科の植物。山の斜面や岩場に生息しています。5〜6月にかけて、枝先の花芽から新葉とともに1〜2個の白い花が咲きます。葉が枝先に5枚輪生することから「ゴヨウツツジ」ともよばれます。
花が満開になると草原に大群の羊が現れたような光景が見られることから、白いヒツジに会いにたくさんの登山者が竜ヶ岳を訪れます。
シロヤシオが鑑賞できる山は、御在所岳など三重県内の他の山や全国でもありますが、たくさんのシロヤシオが自生していて「白いヒツジ」と呼ばれているのは竜ヶ岳だけなんです!
竜ヶ岳とは、どんな山?
竜ヶ岳は、三重県いなべ市と滋賀県東近江市にまたがる鈴鹿山脈の中央に位置する山。標高は1,099mで鈴鹿セブンマウンテンの中でも人気の高い山です。山頂は一帯が平原となっていて360°の大パノラマで展望を楽しむことができます。
2023年秋にはいなべ市初となるトレイルランニング大会が開催され、登山だけでなくトレイルランニングとしても楽しめる山です。
余談ですが、私はその大会に出場し、無事完走することができました!!
登山ルートの紹介
今回の登山ルートを紹介します!
今回のルートは、宇賀渓観光案内所から北河内林道を通り、遠足尾根入口より山頂を目指します。山頂までの登りは約3時間、下りは約2時間半のコースです。
尾根に出るまでに少し急な坂が続きますが、尾根に出てからの景色が良く、人気のあるコースです。
登山をする際に必ず守ってほしいこと
登山には危険がつきものです。たとえ低山であっても、
安全で楽しい登山ができるよう、マナーを守って行いましょう!
- 《登山をするにあたっての注意事項》
- *事前に無理のない登山計画をたてましょう!また、登山当日までに最寄りの警察署、または登山ポストへ登山届を出しましょう!
- *しっかりとした体調管理、体力作りを心がけましょう!また、体調が良くない時は登山を中止・延期にしましょう。
- *登山に適した服、トレッキングシューズを使用しましょう!登山中に必要な水分や行動食、雨具、防寒着や常備薬、救急手当ができる装備などもしっかりと準備をしましょう。
- *登山直前の気象情報を確認しましょう。天候がすぐれない・悪天候が予想される場合は登山を中止しましょう。
- *万が一に備えて山岳保険に加入することもおすすめです。
登山ポストは、宇賀渓観光案内所の屋外休憩スペースに設置がありますので、ご利用ください。
白いヒツジの大群と絶景が見られる竜ヶ岳登山レポートします!
宇賀渓観光案内所の横手の北河内林道より登山スタートします。
アーチ状の建物方向に進んでいきましょう。案内看板の下にも竜ヶ岳登山道の案内がありますので、案内の方向の通り道を進みます。
こちらは歩き始めてすぐの景色です。この時期は新緑がとても綺麗です!
スタートから遠足尾根登山口までは林道になっているため、しばらく舗装された道を歩きます。 歩き始めて15分ほどすると竜ヶ岳の山からの湧水「竜の雫」があります。
※エキノコックス症の恐れがあるため、飲水・手洗いはお控えください。
竜の雫の場所から10分ほどで遠足尾根登山道入口に到着します。
この写真の看板の下についている番号ですが、登山位置確認ナンバーになっており、宇賀渓観光案内所でもらえる宇賀渓登山マップの番号と連動しています。
宇賀渓登山マップは景色の様子や危険箇所がイラストとともに載っていてわかりやすいです。YAMAPアプリなどの地図とともに併せて持っておくととても便利です。 宇賀渓登山マップは竜のコバのホームページでも確認できますよ!
遠足尾根登入口からしばらくの道は、急な斜面が続きます。
地面はこんな感じです。
木と木の間を抜けていく道が続きます。
道に迷いそうな時は、先ほど紹介した登山位置確認ナンバー、もしくは赤色がオレンジ色でサンドされたテープを目印にしてください。
ピンクテープなどが貼られていることもありますが、テープを設置した人によって目印の目的が異なるためご注意ください。
急な斜面が続きますが、時おりなだらかな場所がありますので、休憩がてら進みましょう。休憩時には、他の登山者の方の道を塞がないように、場所の配慮をして休憩しましょう。
この日は、朝6:00から登山を開始し、1時間ほどで標高約600mまで登ってきました。ちょうど木と木の間から朝日が差し込み、とても幻想的な景色が見られました!
休憩した場所から数分で標高634mの岩山に到着。岩山を登り進行方向の左側を見ると、竜ヶ岳山頂が見えます。
岩山を下って進んでいくと、今度は石灰岩のかたまりが見られるカレンフェルト地帯を登っていきます。
カレンフェルト地帯を登っていくと、遠足尾根・新道分岐地点に着きます。ここで一旦急な斜面が終わります。
分岐看板の竜ヶ岳方面に向かって進みます。
この時期は新緑がとても綺麗で景色に感動します!
しばらくなだらかな道が続きますが、あまり景色にとらわれてしまうと危険なため、足元はしっかり確認しながら歩きましょう。
遠足尾根・新道分岐から進むこと約15分、遠足尾根・大鉢山分岐に到着します。
遠足尾根・大鉢山分岐からさらに進むと、樹林帯から抜けて竜ヶ岳山頂まで眺めることができる尾根にでます。
樹林帯から出てすぐの尾根は一部道が狭くなっているため、通る際は注意してください。
ここからは、展望の良い尾根伝いに歩いていきます。緩やかな登り降りをくり返しながら、パッと通りすがりの木を見たら、シロヤシオの木が!!(しかし、ここには咲いていませんでした、、、)
なんとか、咲いている木がないかと探していたら、シロヤシオが咲いている木を発見しました!!
開花が確認できた場所は、宇賀渓登山マップの登山位置確認ナンバー126あたりです。子羊さんに会えた気分です♪
シロヤシオ鑑賞ですが、登山道から楽しんでください!
登山道から外れると、滑落や道迷いの危険性があります。また、シロヤシオの木の根元を踏むことにより枯れてしまう原因となります。ぜひ登山道からヒツジのようにポコポコと咲いているシロヤシオを楽しみましょう!
【開花情報(2024.05.16付)】
シロヤシオの最新の開花状況は、中腹で一部満開となっているようです。山頂付近の見頃については、5月下旬頃かと思われます!
また、この時期はアセビがたくさん咲いています。
葉っぱが赤く紅葉しているように見えますが、実はコレ新芽なんです!新緑の季節に紅葉しているという不思議な景色に遭遇できるのも、この時期ならではの醍醐味です。
遠足尾根・大鉢山分岐から約30分ほど歩くと、(新)遠足尾根・金山尾根分岐に到着します。 標高980m、雲より高い位置に来ています!
(新)遠足尾根・金山尾根分岐ではトラバース道(山の斜面をほぼ水平に移動する道)があります。ご自身の体力に合わせて道を選んでください。
治田峠分岐に到着すると、いよいよ標高1000mを超えます。この辺りから風が強くなってきますので、装着品などに気をつけてください。
また、この辺りのシロヤシオですが、まだまだ新芽が生えてきたばかりの木が多く目立ちます。
なだらかな稜線が見えてきたら、もうまもなく山頂です。傾斜はなだらかですが、徐々に風が強くなってくるので体のバランスに気をつけて、しっかりと歩きましょう。
スタートから約3時間、標高1,099mの竜ヶ岳山頂に到着しました! お疲れさまでした!!
宇賀渓観光に来たらぜひココへ!「竜のコバ」を紹介します!
竜ヶ岳や宇賀渓遊歩道・砂山への登山の入り口に、宇賀渓観光協会が運営する宇賀渓観光案内所「竜のコバ」があります。
コバとは、「小場」「木場」で、山を越えてきた人が休憩したところを意味します。
「竜のコバ」は、竜ヶ岳登山や宇賀渓遊歩道散策、宇賀渓を訪れた人の休憩場所として、また宇賀渓の自然や観光についての情報発信もされています。
施設内には、トイレ・休憩スペースのほかカフェも併設されています。 休憩スペースでは、宇賀渓の自然スポット情報や登山情報、登山道で見頃となっている花の情報を知ることができます。
また、竜ヶ岳登山道整備の会の活動状況やYAMAP支援を受けて行っている竜ヶ岳・龍の道再生プロジェクト、遊歩道再生プロジェクトの活動状況についても掲示があります。
いつまでも美しい宇賀渓の自然が続くように、登山道・遊歩道整備や道標看板、植生保護とさまざまな活動が行われています。こうした活動のために環境整備協力金を募っています。
募金箱は、宇賀渓観光案内所 竜のコバの屋外休憩スペースにあります。
宇賀渓に遊びに来られた際には、環境整備協力金にもご協力いただけると嬉しいです!
カフェスペースでは、地元の特産品である石榑茶を使用したドリンクやソフトクリームをいただくことができます。
今回は、カフェ特製オリジナルシロップを使用したスパイスソーダとかぶせ茶のソフトクリームをいただきました!
スパイスソーダはメニューの表記にもあるように、どことなくコーラを思わせるようなジンジャーがしっかりと効いた味で、登山で疲れた体に染みわたり、とってもおいしかったです!かぶせ茶のソフトクリームはお茶の香ばしい味と大内山牛乳のソフトクリームが混ざり合い、まろやかな味でこれまた絶品でした!
いなべ市名産品である石榑茶については、カフェスペースでふるまいがされてます。物販スペースにて販売もあるので、おうちでも美味しいお茶を楽しむことができますよ!
宇賀渓にお越しの際は、ぜひ竜のコバに立ち寄ってみてくださいね!
竜のコバについてもっと詳しく知りたい方はコチラの記事もどうぞ!
宇賀渓周辺おすすめスポット情報!!
こんなところがありますよ!
いかがでしたか?
白いヒツジの大群・シロヤシオを楽しむことができる竜ヶ岳登山情報をお届けしました。 今回の取材では、ヒツジの大群に出会うことができませんでしたが、シロヤシオの開花が確認できました。確実に竜ヶ岳にヒツジがやってきてますよ!
シロヤシオの満開時期ですが、例年の情報からすると5月中旬〜下旬頃となっており、おそらく今年も同じ頃が見頃となりそうです。
シロヤシオ開花情報は宇賀渓観光案内所の掲示板や竜のコバのホームページからも確認ができますので、天気と併せてチェックしてみてくださいね!
詳細情報
東名阪自動車道「桑名IC」から20.2km(約35分)
名神高速道路「八日市IC」から29.2km(約40分)
駐車場 160台
<駐車料金(1日あたり)>
大型バス(要予約):4,000円 小型バス:2,000円 普通車:500円 二輪車:200円