菅島の観光ガイド:絶景・グルメを楽しむ日帰りコースをご紹介

菅島は鳥羽港から約15分の船旅で行ける離島で、日帰り・宿泊の両方で絶景・グルメを楽しめる魅力的な場所です。この記事では、菅島への行き方や日帰り観光コースを紹介します。

記事制作 / みえ旅カメラ部 ふがまるちゃん&ちゃむ

▼ 目次

菅島とは?

菅島は鳥羽港から東に約3kmのところにあり、鳥羽港から定期船に乗って約15分でアクセスできます。

鳥羽の有人離島の中では答志島に次いで大きい島で、周囲は約13キロメートルあります。

島内には壮大な自然や歴史ある名所があり、中でも「しろんご浜」や「菅島灯台」は人気の観光スポット!

どちらも船着き場から徒歩30分以内で行けます。

また、食事や宿泊施設も充実しており、日帰り・宿泊の両方で楽しめますよ。

上記写真は「おかげ屋」のSHIMA弁で、菅島産の食材がたっぷり入ったお弁当です。

お天気の良い日は、このお弁当を持ち歩いてピクニックを楽しむのもおすすめ ♪

この記事では、そんな菅島の魅力をたっぷり楽しめる日帰り観光コースをご紹介!

まずは菅島への行き方をご覧ください。

菅島への行き方

菅島への交通手段は船のみで、菅島行きの鳥羽市営定期船に乗ることでアクセスできます。

この定期船は鳥羽港から出航しており、片道の料金は大人510円、小人260円です。

※鳥羽港には鳥羽マリンターミナルと中之郷の2つの発着点があります

乗船時間は約15分、1日の便数は行きも帰りも8便以上あるため、日帰りでも巡りやすい離島です。

チケットの購入方法や乗船までの流れは以下の記事をご覧ください。

菅島の日帰り観光コース

菅島の絶景やグルメを日帰りで楽しむ観光コースをご紹介!

所要時間は約4時間で、しろんご海道と近畿自然歩道を歩きながら島内の名所を巡ります。

道中は坂道が続く箇所もあるので、スニーカーのような動きやすい靴での移動がおすすめです。

それでは、私と相方のちゃむが実際に巡った様子をご覧ください。

※このコースで紹介する時間はあくまでも目安です
※船のダイヤは2023年3月22日時点のものです

菅島港(船着き場)【10:33】

鳥羽マリンターミナルから約15分の船旅で菅島港に到着!

帰りの船もここから乗船するので、出航の20分前には戻れるように行動します。

この観光コースだと、帰りの便は14時20分発なので、14時までに戻るのが目安です。

菅島港を出ると、「歓迎!あまの故郷 菅島へ」の看板が見えてきます。

菅島は現役の海女さんが暮らす離島で、海辺では海女漁の様子が見られることも♪

看板の近くには定期船待合所があり、ここで帰りの切符を購入します。

男女別のトイレも併設されているので、先に用を済ませておくと安心です。

島内には「しろんご浜」と「沖ノ島」にも公衆トイレがありますよ。

菅島港の周辺を散策すると、わかめ干しの光景を所々で見かけました。

菅島では冬になると北勢からの強い風が吹くため、干物を干す環境に適しており、古くから干物文化が盛んな場所です。

干されるものは季節によって変わり、ワカメ・鯛・伊勢海老・サメなどがありますよ。

しまっこ橋【10:40】

最初の目的地は、菅島港から徒歩5分で行ける「沖ノ島」へ向かいます。

沖ノ島は人工島とも呼ばれており、「しまっこ橋」を渡ることでアクセスできます。

定期船待合所の近くにある歩道橋を登ると「しまっこ橋」へ行けますよ。

橋からの眺めも絶景で、キラキラと輝く青い海がとにかく美しい!

この写真は菅島漁港を橋から見下ろした光景なのですが、映画のワンシーンのような美しさがあります。

橋から山方面を眺めると、菅島小学校が正面に見えるのですが、校舎の外観にご注目!

なんと、菅島小学校は校舎の一部が「灯台」の形になっているんです。

この灯台は菅島のシンボル「菅島灯台」を模したもので、全国的にも珍しい外観の小学校だと思います。

沖ノ島海水浴場【10:45】

しまっこ橋を渡って、沖ノ島に到着!ここにある「沖ノ島海水浴場」が最初の絶景スポットです。

海の透明度が抜群で、まるで沖縄の海を思い起こさせる美しさ!

船を降りて、徒歩10分ほどでこの絶景を眺められるのは凄いと思いませんか?

海岸近くの防波堤からの眺めも格別で、周辺の離島を見渡すことができます。

このとき、衝撃的な光景に出会ったのですが、柵越しに海を見下ろすと....↓

泳ぐ魚が丸見えでした!しかも、魚のサイズが大きくて数も多い!

おそらくこの魚はボラだと思うのですが、まるで水族館のような光景が広がっていました。

沖ノ島海水浴場をあとにして、しまっこ橋へ戻る途中、菅島漁港でも衝撃的な光景に出会います。

海底に船の影が映っており、船が宙に浮いているように見えるんです!

菅島の旅を開始して30分も経たないうちに、絶景の連続で大興奮!

しまっこ橋を渡ったら、次の目的地である「しろんご浜」へ向かいます。

道中には近畿自然歩道の案内看板があるので、初めての方でも巡りやすいと思います。

看板に記された「菅島灯台」の方向へ進むと、しろんご浜へ行けますよ。

しろんご浜までの遊歩道は「しろんご海道」とも呼ばれているのですが、そこから先は自動販売機がないのでご注意を。

漁港周辺には自動販売機がいくつかあるので、しろんご海道へ入るまでに飲み物を準備しましょう。

※上記写真は漁協組合の建物近くにある自動販売機

おかげ屋でお弁当を購入【11:00】

漁協組合の建物を通り過ぎると、お弁当屋さんの「おかげ屋」が見えてきます。

ここは島民にも愛されているお店で、菅島の食材を使ったお弁当をリーズナブルな価格で味わえます。

この日は「SHIMA弁当 ¥1000(税抜)」を予約していたので、来店してすぐにお弁当を受け取りました。

おかげ屋のお弁当は予約制で、受け取りの2日前までにお電話(0599-34-2525)で予約可能です。

持ち歩きしやすいように、手提げ袋に包んで貰えたのは嬉しいサービスでした。

お弁当「おかげ屋」の公式サイトはこちら

おかげ屋を出たら漁港沿いを歩いて、しろんご海道へ入ります。

しろんご海道の入口近くには宿泊施設「別館まつむら」があるので、それが目印になります。

「別館まつむら」は、しろんご海道から最も近い宿泊施設なので、菅島の絶景をゆっくり巡りたい方におすすめの宿です。

宿泊プランには夕食・朝食付きのプランもあり、菅島の食材を使った料理を味わえますよ。

別館まつむらの公式サイトはこちら

しろんご海道【11:05】

しろんご海道に入ってすぐ、海へと続く線路を発見しました。

まるで某ジブリ作品に出てくるような光景に、思わずシャッターを切ります。

ここで記念撮影をした写真がこちら。インスタ映え間違い無しの光景になりました♪

偶然通りかかった島民の方にお話を伺うと、ここは造船所だったことが分かりました。

線路の開始地点に目を向けると、古びた建物が残っており、そこで船を製造していたそうです。

当時、この線路は船を移動させるために設置されたものでした。

線路はもろくなっているので、直接乗るような行為は危険ですので控えましょう。

造船所の跡地から数分ほど歩くと、青く美しい海と砂浜が見えてきました。

「しろんご浜にもう到着したの?」と思ったのですが、近くにあった立て看板を確認すると・・・

地図中にある現在地の場所が「しろんご浜」から離れていたので、どうやら違ったようです。

看板には「市営定期船乗り場 ↔ しろんご浜 30分」とあるので、あともう少しで到着なのが分かりました。

先ほどの砂浜を通り越すと、緩やかな上り坂が続き、切通のような光景が所々にあります。

上記写真は坂道から振り返って撮ったのですが、岩壁の間に見える青い海は絵になる光景でした。

しろんご海道を歩きながら海を眺めていると、岩場に小型船が停泊しているのを発見!

気になったので超望遠レンズでズームアップして撮影すると・・・わかめ漁をする光景でした。

菅島は天然のわかめが採れる場所としても知られており、漁の様子は島内各所で見られるのだそう。

先ほど造船所の跡地で知り合った島民の方にそう教えてもらったのですが、早速その光景に出会えて嬉しくなりました♪

しろんご浜【11:20】

しろんご海道を歩くこと約15分、二手に分かれる通路が見えてきました。

ここは「しろんご浜」と「菅島灯台」の分岐点で、左側の通路が「しろんご浜」方面になります。

しろんご浜方面へ歩いてすぐ、白浜と青い海が美しい「しろんご浜」が見えてきました!

このとき、正午の時間帯だったので、ここでお弁当を食べることに ♪

まずは砂浜を散策したのですが、息を呑む光景に出会いました。

その光景がこちら。エメラルドグリーンとコバルトブルーに輝く絶景の海です。

まるで海外リゾートのような美しい海の色合いに、私も相方も大興奮!

私は三重県の美しい海を求めて、かれこれ7年ほど撮影していますが、この透明度は県内トップクラスだと思います。

絶景の余韻に浸りながら、昼食を食べる場所を探します。

見つけたのは、波打ち際から少し離れた場所にある岩場。

ここで海を眺めながら食事をするのは最高のひとときでした ♪

お弁当の中身を確認すると・・・煮物や揚げ物など、様々な惣菜が盛りだくさん!

おかげ屋のお弁当は旬の新鮮食材を使用するため、その日の仕入れ状況によって内容が変わります。

この日、SHIMA弁に入っていたものは、

・菅島産タコの天ぷら
・菅島産さわらのたたき
・菅島産わかめの茎煮
・おかげ屋特製の海苔佃煮
・伊賀米のごはん
・菅島産の板海苔を挟んだ出汁巻き
・自家製の煮アワビ
・近海で捕れたカレイの唐揚げ
・近海で捕れたグレのフライ
・伊勢地方の名物「さめのたれ」の干物
・菅島の畑で採れた野菜を使った惣菜
・菅島産サザエの串焼き

などなど、菅島と三重県の食材がたっぷり入った地産地消のお弁当でした。

どれも丁寧な味付けで美味しく、素材の美味しさを堪能できました♪

「この八朔食べてみんさ。さっき採ったばっかのやつやでさ」

なんと、砂浜を散歩していた島民の方から採れたての八朔を頂きました♪

お話を伺うと、島内各所には八朔の木が多数あるようで、農作業時の水分補給として八朔が役に立っているそうです。

皮を剥いてもらった状態で頂いたのですが、大きな1粒を味わってみると・・・果汁たっぷりでジューシーな味わい!

程よい酸味が癖になる美味しさで、食後のデザートにピッタリでした。

ここに来るまで、島民の方からご挨拶を頂いたり、気になることを教えてくださったりと、温かい人情に何度もほっこりしました。

お腹いっぱいになったところで、次の目的地である「菅島灯台」を目指します。

先ほどの分岐点に戻って、菅島灯台の方向へ進みます。

豆知識:しろんご祭りについて

しろんご浜では、毎年7月上旬に「しろんご祭」が開催され、ホラ貝の合図と共に島中の海女たちが「つがいのアワビ」の初捕りを競い合います。

捕れた「つがいのアワビ」は島内の白髭神社に奉納され、豊漁と海上安全を祈願します。

※上記写真は白鬚神社の境内です。

しろんご浜の入口付近には鳥居が建っている箇所があり、鳥居の先にある階段を登っていくと白鬚神社に行くことができます。

鳥居から白鬚神社まで徒歩数分の距離ですので、ぜひお立ち寄りください。

菅島灯台【11:50】

しろんご浜と菅島灯台の分岐点から5分ほど歩くと、また新たな分岐点に到着します。

ここは、菅島灯台・おんま浜・白髭神社の分岐点で、ここから菅島灯台まで徒歩2分ほどの距離です。

灯台近くには水仙の花壇があり、2月中旬〜下旬に花を咲かせます。訪れたのは3月上旬でしたが、綺麗に咲く水仙がまだ残っていました。

この花壇は灯台職員の官舎があった場所なのですが、菅島小学校の児童達によって2020年10月に花壇として整備され、水仙の球根が植えられました。

見頃を迎えると真っ白な絨毯を見られるそうで、その機会を狙ってまた訪れたいです。

菅島灯台に登ることはできませんが、周辺は海を見渡せる絶景スポットです。

その歴史は古く、明治6年(1873年)に造られた菅島灯台は、レンガ造りの灯台では日本最古です。

監的哨【12:10】

菅島灯台をあとにして「おんま浜」方面へ進むと「監的哨」の分岐点にたどり着きます。

監的哨は、戦時中に大砲の発着点を確認するために造られた建物なのですが、今では島内屈指の絶景スポットとして、観光客が訪れる場所になっています。

分岐点から監的哨方面の階段を登ること2分、コンクリート造の監的哨が見えてきました。

この監的哨は1階建てで、屋上へと登れる階段が備わっています。

この「屋上」からの眺めが素晴らしい絶景なんです。その光景がこちら ↓

視界いっぱいに水平線が広がり、青く美しい空と海の光景に感動!

左奥には答志島、右奥には神島、神島の背後には伊良湖岬が薄っすらと見えています。

「絶景のオーシャンビュー」という言葉にピッタリの眺めだと思いました。

※監的哨の屋上は風通しの良い高所なので、強風や荒天時は危険です。

監的哨をあとにして、最終目的地の「おんま浜」へ向かいます。

その際、監的哨の分岐点から「菅島漁港」方面を歩くのですが、「おんま浜」の表記がないので初めての方は迷いやすいので注意。

「菅島漁港」方面を歩いて数分、「おんま浜」の分岐点にたどり着きます。

ここから5分ほど坂道を下ると「おんま浜」に到着しますよ。

おんま浜までの道中は比較的歩きやすいのですが、足元に落ちている石に注意して進みましょう。

私は道中に落ちていた木の枝を杖代わりにして、ゆっくりと下りました。

おんま浜【12:20】

菅島港から旅をスタートして約2時間、最終目的地の「おんま浜」に到着しました。

目の前に広がる大海原と、青く澄んだ海は見惚れてしまうほどの美しさ!

この壮大な眺めは、日常の喧騒を忘れさせてくれる絶景でした。

おんま浜を散策していたら、山の上に菅島灯台が見えるポイントを発見!

上記写真の左上に、灯台の一部が映っています。

菅島の豊かな自然と人間の芸術が合わさったアートのような景色に感動しました。

こちらの写真は、おんま浜の岩場で相方のちゃむが座った光景です。

南国でバカンスを楽しむようなシーンを想像して撮ってみました♪

おんま浜はどこを切り取っても美しい景色が広がる場所でした。

帰りは来た道を戻って、菅島の定期船待合所へ向かい、そこで切符を購入します。

寄り道しなければ、おんま浜から定期船待合所まで徒歩50分ほどの距離です。

絶景の余韻に浸りながら帰路についたのですが、「今度は宿泊で行きたい!」と思うほど、菅島は魅力的な場所でした。

いかがでしたでしょうか?

菅島の魅力をたっぷり楽しめる日帰り観光コースをご紹介しました。

徒歩で絶景の数々を楽しめる菅島は、離島巡りが初めての方にもぴったりな場所です。

グルメや宿泊施設も充実しているので、楽しみ方は様々なのも魅力です。

自然豊かな絶景と美味しいグルメを満喫できる菅島へ、是非お越しください。

ふがまるちゃんのアイコン

ふがまるちゃん(撮影・記事制作)

観光三重のみえ旅カメラ部に所属し、三重を撮る写真家としてTwitterInstagramを中心に活動中。三重の風景を無料配布する三重フォトギャラリーと三重の旬な情報を発信する三重のええとこ巡りを運営。

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