【11/1公開】黒木華主演映画「アイミタガイ」は、三重県桑名、四日市、津がロケ地。草野翔吾監督と黒木華さんにお話しを伺い、ロケ地巡りを楽しんできました!

11月1日公開の黒木華主演の映画「アイミタガイ」。原作者の中條ていさんは鈴鹿市在住の作家さんです。三重県でのロケは桑名市、四日市市、津市で行われました。この記事では、試写会の様子や映画制作の背景、映画ゆかりの地を紹介します。

記事制作/みえ旅アンバサダー 金木犀

▼ 目次

囲み取材と試写会に参加してきました!

映画公開に先立ち、10月5日に報道陣向けの囲み取材が行われました。本業のタウン情報紙「YOUよっかいち」の取材を兼ねて、黒木華さんと草野監督が乗る近鉄の貸し切り電車に同乗しました。

貸し切り電車「アイミタガイ」特別仕様

近鉄名古屋駅のホームに貸し切り電車がやってきました。

電車の中の吊り広告は全て「アイミタガイ」でした。映画が公開になると、本当にこんな電車が走るのかも?と期待してしまいます。

黒木さんと草野監督を囲み取材が始まりました。至近距離で黒木さんとお話をさせていただき、ちょっと緊張しましたが、優しい笑顔で、三重県の話を聞かせていただきリラックスできました。

撮影時の思い出を語る黒木さんと草野監督

三重県ロケでのエピソード

映画では登場人物が近鉄名古屋線に乗車するシーンがあります。撮影は2023年の4月に電車を貸し切って行われ、それにちなみこの日も電車を貸し切って取材が行われました。近鉄名古屋駅を発車し、映画の舞台となった桑名駅、四日市駅を通過し、塩浜駅に到着。折り返して桑名駅を目指しました。車内で黒木さんと監督は撮影当時を振り返りました。

黒木さんはドラマ「下剋上球児」や映画「浅田家!」に出演し、三重県内のロケを何度も経験しています。何度も訪れるうちに三重の方言のちょっとした違いや、県民性ならぬ市町ごとの住んでいる人の地域性も感じるようになったと話していました。

どうしても桑名の蛤が食べたくなり、共演者の藤間爽子さんを誘い、お店を予約しましたが、間違えて1年先の日にちで予約してしまったエピソードを披露。車内は笑いに包まれ、黒木さんをとても身近に感じました。

「出発進行」セレモニー

桑名駅のホームでは黒木さんと草野監督が「出発進行」の合図を出し、乗ってきた電車をお見送りしました。

イオンシネマ桑名で舞台あいさつ

イオンシネマ桑名での試写会

「出発進行」セレモニーの後はイオンシネマ桑名で開催された「アイミタガイ」の試写会の舞台挨拶に登壇。黒木さんが「レモン色の美味しい飲み物を飲んだけど名前が思い出せない」と話しました。その後黒木さんに花束贈呈した桑名市の伊藤市長が「それはレモン色ではなく、メロン色では?スマックではないですか?」と尋ね、「そうです!」と黒木さんが納得した表情に。桑名市の飲料メーカー「鈴木鉱泉株式会社」が発祥の瓶詰めクリームソーダ「スマックゴールド」であることが判明しました。

スマックは、クリームソーダのアイスとソーダが混ざり合ったクリーミーな味を再現し、三重県のご当地ドリンクとして認知度を高めています。平成27年(2015年)には三重県の優れた産品を認定する「みえセレクション」にも選ばれました。黒木さんのお墨付きをもらったスマックを私も飲んでみたのですが、甘酸っぱいどこか懐かしい味で美味しかったです。

「アイミタガイ」ストーリー

「アイミタガイ」ストーリー

(©2024「アイミタガイ」製作委員会)

※以下ネタバレを含みます。

 「アイミタガイ=相身互い」は誰かを思ってしたことは、巡り巡って見知らぬ誰かをも救い、やがて自分の元に返ってくるという意味を持つ。映画は、ウエディングプランナーとして働く梓(黒木華)の元に、親友の叶海(藤間爽子)が亡くなった知らせが届く。梓は交際相手の澄人(中村蒼)との結婚に踏み出せず、生前叶海とかわしていたトーク画面にメッセージを送り続ける。

叶海の両親はある児童養護施設から娘宛てのカードを受け取る。娘の遺品のスマホには溜まっていたメッセージの存在を知らせる新たな通知も届く。金婚式を担当することになった梓は叔母の紹介でピアノ伴奏を頼みに行ったこみち(草笛光子)の家で中学時代の記憶を思い出し、大事な時に背中を押してくれたのはいつも叶海だったと思う。その瞬間読まれるはずのない送信済みのメッセージに既読がつく。

公式ホームページはこちら https://aimitagai.jp/

ロケ地と関連店舗情報

三重県でのロケ地は桑名市が中心で、四日市市、津市でも撮影されました。

桑名市・・・レストランRocca、近鉄桑名駅、旧桑栄メイト前、桑名寺町通商店街、歴史を語る公園、桜堤防

四日市市・・・三重うまし国横丁、相生橋

津市・・・津市図書館

(©2024「アイミタガイ」製作委員会)

映画製作の背景とロケ地について

(©2024「アイミタガイ」製作委員会)

原作小説では舞台が特定されていませんが、映画監督の故佐々部清さんが、舞台を桑名に決め、2017年から佐々部監督作品として動き出したものの、2020年3月に佐々部監督が亡くなってしまいました。その後草野翔吾監督が引き継いだのですが、佐々部監督の脚本の下書きには町の名前まで書かれていて、桑名で撮りたいという思いを強く感じたそうです。草野監督は撮影前にロケハンし、愛知県と三重県を訪れました。桑名駅が再開発で大きく変わり、佐々部監督の脚本に書かれた、桑名駅のペデストリアンデッキが見つからず、呆然と立ち尽くしたそうです。

映画の中に出てくる「旧桑栄メイト」は、2020年に老朽化のため全館閉鎖され立ち入り禁止になり、その近くにあるペデストリアンデッキも封鎖されていましたが、映画の美術スタッフさん達が、桑栄メイトを装飾し甦らせ、ペデストリアンデッキでもロケをしたそうです。現在はどちらも立ち入り禁止ですが、映画の中では在りし日の桑栄メイトとペデストリアンデッキが見られます。

(©2024「アイミタガイ」製作委員会)

現在の旧桑栄メイトとペデストリアンデッキです。立ち入り禁止ですが、近くで見ることはできました。

【桑名】Rocca ~レストランで梓と叶海、梓と澄人が食事するシーン~

映画の始めの方で、梓と叶海がレストランで食事をするシーンと、中盤、梓と澄人が食事するシーンでレストランRoccaが登場します。桑名では有名な場所で、映画を見ながら思わず「おお~ロッカだ」と声が出ました。

梓と澄人がディナーを食べるシーンもこちらで撮影されました。

Roccaは重要文化財「六華苑」に隣接しており、自然豊かな木々に囲まれた六華苑の庭園挙式やレストラン内のホワイトチャペルで結婚式が行われます。映画の中で桜堤防の写真を澄人が撮るシーンがあるのですが、そのシーンでウエディングフォトを撮る新郎新婦が登場します。その新郎新婦が着ているタキシードとウエディングドレスは、Roccaに併設されているフォトスタジオが用意したものです。

映画の中で子供達がモンブランをシェアして食べるシーンがあります。このモンブランはRoccaの看板スイーツで、「黒ごま」「お芋ちゃん」など4種類のモンブランがあり、注文を受けてから搾るそう。映画に登場したのは「お芋ちゃん」で、私もいただきました。シフォンケーキとホイップクリーム、焼いたメレンゲ、わらび餅にお芋のモンブランが絞ってかけられていて、優しい甘さでほっこりしました。結構なボリュームがあるので、お腹いっぱいになりました。

価格:単品 1,430円、ドリンクセット 1,650円

Rocca 詳細情報

住所:三重県桑名市太一丸22-4

TEL:0594-27-2345

営業時間:Photo studio(フォトスタジオ) 11:00 〜 18:00
     Restaurant Rocca(レストランロッカ) 11:00 〜 22:00

定休日:月曜(祝日の場合は翌日定休)

アクセス
公共交通機関:近鉄名古屋線「桑名駅」から北東へ徒歩18分
車:東名阪自動車道「長島IC」より約15分

公式HP:https://restaurant-rocca.com/

【桑名】安藤食品サンプル製作所

映画の中で、梓が担当した金婚式の夫婦が食品サンプル工場を営んでいるという設定で、金婚式の引き出物としてモンキーバナナのキーホルダーが登場します。また梓の叔母のバックには安永餅のストラップがついています。登場人物の小倉こみち役の草笛光子さんと叔母役の安藤玉恵さんが食品サンプルのアクセサリーをこれでもかというくらい身に着けるシーンもありました。試写会でも黒木さんが、叶海役の藤間爽子さんから安永餅の食品サンプルをもらったと話していました。

とっても気になったのですが、ロケ地マップには載っていません。タウン情報紙ライター魂に火が点き、藤間さんが撮影の合間に、桑名駅近くの商店街を歩いていた時に食品サンプルのお店があり、そこで買ったという黒木さんの情報を下に調べていくと、桑名市の「安藤食品サンプル製作所」が作ったアクセサリーであることが判明しました。

安藤食品サンプル製作所 詳細情報

住所:三重県桑名市桑名476-90

TEL:0594-84-7355

営業時間:13:00~18:00

定休日:木曜日、日祝日、その他臨時休業あり

アクセス:JR・近鉄「桑名駅」から徒歩2分

公式HP:https://aff987.com/

モンキーバナナキーホルダー制作秘話

長さ10センチほどのモンキーバナナのキーホルダーの制作依頼があったそうです。食品サンプルは実物を使い型を取り塩化ビニール樹脂で作ります。安藤食品サンプル製作所の安藤さんが、型を取るためモンキーバナナを買おうとしたのですがなかなか見つからず、長さ12.5センチほどの「島バナナ」を取り寄せ型を取りました。その型を使ってサンプルを作り、長さ10センチになるよう余分な長さを切り、再度張り合わせ10センチの長さに調節。できたサンプルの写真を見せていただきましたが本物そっくりで驚きました。

【桑名】TIME TRIP桑名

黒木さんが藤間さんにもらった安永餅のストラップを見せてもらいました。触ってみると触感までそっくり。このストラップは「安永餅本舗柏屋」さんと桑名駅すぐ近くの「TIME TRIP桑名」という桑名のお土産や名産品を販売するお店で販売しています。

TIME TRIP桑名では11月24日まで、映画「アイミタガイ」の展示をするそうです。撮影時の写真の展示が見られるそうで、黒木さんとおそろいの安永餅のストラップを買いがてら、訪れるのもいいですね。

TIME TRIP桑名 詳細情報

住所:桑名市中央町1丁目70

TEL:0594-23-8282

営業時間:10:00~17:00まで

定休日:火曜日

アクセス:JR・近鉄「桑名駅」東口300メートル

公式HP:http://www.npo-erc.net/timetrip.html

原作の小説と読み比べも楽しい

試写会の後、草野監督が「原作に出てくる食品サンプルが、佐々部監督の脚本には出てこなかったのですが、映画では食品サンプルが登場しています」と話していました。原作と映画の違いが知りたくなり読んでみると、登場人物の設定も違ったり、食品サンプルが出てくるシーンも違いました。原作の中では舞台がどこなのか分からないのにどうして桑名でロケをすることにしたのか、佐々部監督は亡くなってしまったので確かめようはないのですが、映画は原作のイメージにぴったりだと思いました。

【四日市】三重うまし国横丁 四日市宿

梓の恋人澄人が、会社の宴会に参加するシーンのロケが行われたのは、近鉄四日市駅から徒歩約5分の場所にある「三重うまし国横丁 四日市宿」です。三重の美味しいものが集まる郷土料理居酒屋。余分な脂肪が少なく身が引き締まっている伊勢マグロ、黒っぽい色をした秘伝のソースが食欲をそそる四日市名物のトンテキ、伊勢志摩や南伊勢地方の郷土料理など、さまざまなグルメを堪能でき、ちょっとした観光スポットとしても楽しめます。

三重うまし国横丁 四日市宿 詳細情報

住所:三重県四日市市諏訪栄町13-10

TEL:059-354-2000

営業時間:平日、日曜 17:00~22:00(金曜、土曜は23:00)

定休日:火曜日

アクセス:近鉄名古屋線「四日市駅」より徒歩約5分、または国道1号「諏訪神社前交差点」より約1分

Instagramはこちら

【四日市】相生橋 ~四日市コンビナート夜景が見られるスポット~

澄人が夜景の写真を撮った場所がここ、四日市市の相生橋です。橋から眺める遠景のコンビナートと地元の漁船、水面と民家のコラボレーションが見事な構図の写真が撮影できる場所です。 私が訪れた時は映画のシーンよりコンビナートの照明の明かりが少なくあまりいい写真は撮れませんでしたが、映画では美しい夜景が見られます。

映画ではこの方向から澄人が歩いてきます。この場所は草野監督がロケハンで車の中から撮影場所を探していた時に通りかかり、選んだ場所だそうです。

明るい時間に相生橋から見る風景はこんな感じです。

住所:四日市市高砂町1 

スタンプラリー開催中 景品のひとつはモンキーバナナのストラップ

スタンプラリー開催中!景品にはモンキーバナナキーホルダーも🍌

ロケ地の「近鉄桑名駅」「桑名市寺町商店街」「三重うまし国横丁」「津市図書館」「近鉄蟹江駅」「名古屋市オアシス21 iセンター」を巡るデジタルスタンプラリーが開催中です。参加方法はスマホアプリ『COCOAR』を無料ダウンロードすれば誰でも簡単に参加可能。スタンプを1つ以上集めて応募すると抽選で豪華景品が当たる!景品のひとつに安藤食品サンプル製作所のモンキーバナナキーホルダーもありますよ。とてもかわいいので私も応募してみます。

応募期間:2024年11月30日(土)まで

 

以下のトピックスでは、各ロケ地の紹介や映画の中で登場するデザートのお店🍮も紹介しています。

こちらも是非チェックしてみてください!

金木犀の画像

金木犀

四日市ロケ作品の取材は何度かしたことがありますが、桑名ロケ作品は初めてでした。取材のために桑名に行き六華苑や桑名駅周辺の商店街を散策し、旅行気分を味わいました。商店街にはアイミタガイのポスターを貼っている店も多く、桑名の人から応援されている映画だなあと思いました。記事を書くためにオンラインで映画を3回見ました。誰かが誰かを思ってしたことが、巡り巡って見知らぬ誰かをも救う。そんなシーンが何度かあり、心温まる映画でした。映画を見た後はロケ地を巡って、映画の余韻に浸るのもお勧めです。

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