ミジュマルデザインのサコッシュ、ポーチが作れる!鈴鹿市伝統産業会館で「伊勢形紙」を体験してみた!
みえ応援ポケモン「ミジュマル」のデザインを国指定の伝統的工芸品である「伊勢形紙」を用いておしゃれにかわいくサコッシュやポーチに!鈴鹿市伝統産業会館ではミジュマルデザインのサコッシュやポーチの伊勢形紙染め体験を開催中。今回は私が実際に体験して感じたことをレポートします!
記事制作/みえ旅アンバサダー まっつん
▼ 目次
みえ応援ポケモン「ミジュマル」とは?
三重県と株式会社ポケモンは、令和3年12月に、三重県の活性化に連携・協力して取り組むことを目的に包括連携協定を締結し、ミジュマルが「みえ応援ポケモン」に就任しました。
「三重」が「ミジュウ」とも読め、ミジュマルの名前と親和性があること、ミジュマルは、おなかに貝のような見た目の「ホタチ」を持つ特徴から、貝類をはじめとした海の幸が豊富な三重県を応援するのにピッタリのポケモンということで、選ばれました。
現在は、県産品の振興や観光誘客などさまざまな取り組みを通じて、県と一緒に三重県を盛り上げています!
「三重県×ミジュマル」の取組については、まだまだ続くので、↓公式HPを要チェックです!
「三重県×ミジュマル」の取組の最新情報を発信している公式Xアカウントもありますよ!
伊勢形紙(型紙)とは?
伊勢形紙(型紙)とは、着物の生地に柄や文様を染めるために用いる形紙のこと。和紙を柿渋で貼り合わせた型地紙に、彫刻刀で着物の文様や図柄を丹念に彫り抜いたもので、形紙を彫るには高度に熟練した技術と根気・忍耐が必要です。昭和58(1983)年4月には、通商産業大臣(現在の経済産業大臣) から「伝統的工芸品(用具)」の指定を受けました。
伊勢形紙の歴史は古く、その起源は千年以上前ともいわれています。江戸時代には紀州藩の庇護のもと、飛躍的な発展を遂げ、近代以降はフランスのアールヌーヴォーなど海外の芸術運動に強い影響を与え、現在に至ります。
近年では染型のほかに美術工芸品やインテリアとして伊勢形紙のデザインや技術を生かした商品づくりも進められており、昨年より名古屋から新宮に至る特急「南紀」の車内にも伊勢形紙で作られたランプが展示されるなど三重県を代表する伝統的工芸品の一つとも言えますね。
ちなみに私は小学生の授業の一環で伊勢形紙の彫りを体験しましたが、繊細な型地紙に細かな文様を彫ることの難しさと完成品を見た時の達成感が印象的で、実は今でも自宅にその時の作品を飾っています。
鈴鹿市伝統産業会館とは?
ミジュマルデザインのポーチ・サコッシュの伊勢形紙染め体験ができる鈴鹿市伝統産業会館は「伊勢形紙」に加え、「鈴鹿墨」の情報発信拠点として昭和58(1983)年に開館しました。
この施設では資料展示のほかに、彫刻師や墨匠による実演を見学すること、そして伊勢形紙の彫刻体験や形染め体験、鈴鹿墨のにぎり墨体験などの各種体験を通して、見て・触れて匠の技を体感することができるんです!
※実演や体験は開催日が限られていたり、事前予約が必要なものもありますので、あらかじめ公式HPを確認の上、来館されることをお勧めします!
ミジュマルデザインのサコッシュを作ってみた!
受付で体験料を支払い、実際に染めていくサコッシュを受け取ったら体験会場に案内されます。いよいよ伊勢形紙染め体験のスタートです!手順ごとに写真も交えて私の体験レポートをどうぞ!
道具を確認しよう
この体験ではすでに彫られた形紙を用いて色を付けていきます。それぞれの部位のインクと刷毛(はけ)、そしてミジュマルをかたどった伊勢形紙、形紙を固定するマスキングテープを使っていきます。
はじめが肝心!「星」をつける!
「星」って何?と思う方もいるかもしれません。
ミジュマルの輪郭線、胴体、ホタチなどそれぞれ色が異なるため複数の形紙を用いて色を重ねていきます。ですから、形紙を替えるごとに色を付ける位置がずれたら大変です。そのために形紙の同じ位置に穴を空け、最初の形紙でつけた”しるし”の位置に合わせるように形紙をセットします。この”しるし”のことを「星」と呼んでいます。
星の位置がずれたら大変!だからこそこの工程は肝心なんです!(星はサコッシュに貼ったマスキングテープの上につけるので、ご安心ください)
いざ、ミジュマルの絵柄を染めていこう!
形紙を星に合わせ、マスキングテープで固定したらいざ染めの工程です。刷毛にスタンプインクを垂直につけ、テスト用紙でなじませてからサコッシュに色を乗せていきます。
部位によっては細かな箇所もあるので形紙がずれないよう、手で押さえながら丁寧に刷毛をくるくると回して染めていきます。
単純な作業かもしれませんが、このくるくるがクセになります。
線の部分などは細いので丁寧に線に沿って染めていきます。
輪郭線の色を乗せたら完成です。形紙の上からはどうなっているんだろうかとドキドキしましたが、開いた瞬間かわいらしいミジュマルの姿が!この時の快感は何にも代えがたいものでした!
選べる紋様染め
ミジュマルの絵柄を染め終わったら、その下の紋様を染めていきます。紋様や色は好きなものを選ぶことができます!ここからはみなさんの個性の見せどころ!
私はみずタイプのポケモンであるミジュマルに合わせて海の波をかたどった「青海波(せいがいは)」という紋様を選びましたよ。ミジュマルと同様、刷毛を使って染めていきます。ぐるぐる。
このほかにも「市松紋様」や「ホタチ」の柄を選ぶことができます。
裏面も染めていこう!
表面の染めが終わったら裏面の染めへ…裏面もミジュマルの後ろ姿やお顔、そして下部の紋様を選ぶことができます。
私はミジュマルの後ろ姿+黒の市松紋様を選択しました。こちらも刷毛を使ってぐるぐる…ついつい黙々と集中して作業してしまいます。
そして裏面も完成!黒い市松紋様はまるで鈴鹿サーキットで行われるF1日本グランプリのチェッカーフラッグのようにも見えますよね!
最後の仕上げはアイロンで!
表裏の染めが終わったらスタッフの方にアイロンがけでインクをしみこませてもらいます。ホカホカのサコッシュを受け取ったらこれで体験終了です!気づいたら1時間以上経っているほど、伊勢形紙とミジュマルに向き合う、密度の高い時間でした。おつかれさまでした!
どこにどう染めるかはあなた次第!ポーチも作れます!
私が体験させていただいたのはサコッシュでしたが、ポーチの伊勢形紙染めも体験できます。こちらはミジュマルの絵柄は1ポーズで決まっていますが、ミジュマルとモンスターボールをどこにどう染めるか、モンスターボールの個数はどうするかを自分でアレンジして染めることができます!
伊勢形紙や鈴鹿墨のお土産も
伝統産業会館には「ギャラリー」があり、伊勢形紙の色紙やしおりなどのグッズを購入することができます。
中でもイチオシは「文霊(ふみだま)まもり」です。「開運」「良縁」など願い事の文字を紋様の中に潜ませた伊勢形紙の伝統的な職人技が光る一品です。実際に着物の紋様の中に潜ませて身に纏う文化が存在し、それを現代の人にも手軽に取り入れられる工夫にあふれたものですよね。
体験予約はこちら!
この体験を通して繊細な伊勢形紙の技術をほんの少し体感することができました。私と同じ回では、小さなお子様と親子で体験する方や若い世代の方など多様な方が参加しており、このミジュマルデザインの伊勢形紙染め体験をきっかけに、これまで以上に全国各地様々な世代の方が伝統産業会館に訪れることにつながったそうです。私もこの体験を通して伊勢形紙の面白さを再発見することができました!
この機会にぜひ体験してみては…?
体験の開催日や予約状況は、伊勢形紙協同組合のホームページをご確認ください!
体験料金はポーチ2,000円/枚、サコッシュ3,000円/枚(税込み)
鈴鹿市伝統産業会館へのアクセス
車でのアクセス
東名阪自動車道「鈴鹿IC」より、鈴鹿市街へぬけて、国道23号へ出て、鼓ヶ浦へ。
駐車場は伝統産業会館の建物のすぐ隣にありますよ。
公共交通機関でのアクセス
近鉄名古屋線「鼓ヶ浦」駅より東へ徒歩10分
周辺のおすすめスポット
ミジュマルデザインのサコッシュ・ポーチを作るだけではもったいない!せっかく鈴鹿市に訪れたからには他のスポットも巡ってほしい…ここではその一部をご紹介します!
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鈴鹿市の『ポケふた』について、設置場所やアクセスについて解説した記事はこちら👇
メタセコイア並木が美しい「石垣池公園」
石垣池公園は野球場、陸上競技場などの運動施設を併設した公園で、園内の西側にある石垣池周辺には桜並木とメタセコイア並木があります。鈴鹿市伝統産業会館からは車で10分ほどで行くことができるので、私も体験後に訪れ、美しいメタセコイア並木に癒されてきました。新緑も美しいですよ。
石垣池公園
059-383-9010
無料駐車場あり(合計256台)
伊勢鉄道 玉垣駅下車徒歩5分
中勢バイパスの鈴鹿方面を出てすぐ
©Pokémon. ©Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。
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鈴鹿市小紋・友禅など、着物を染める形紙作りに欠かせなかった伊勢型紙と鈴鹿墨。鈴鹿市が全国に誇るこれらの伝統工芸を紹介し、優れた技術を後世に伝えようと建設された鈴鹿市伝統産業会館では、伊勢型紙を使ったオリジナルのしおりを作ることができます。 形紙の上に貼られた下絵の通りに小刀を入れていくと、和風で粋なしおりの完成。誰でも簡単に作れて、すてきなおみやげに。体験の後は、展示室で伊勢型紙の作品や展示道具を見学できます。