世界遺産に登録された熊野の至宝「鬼ヶ城」を歩く!~迫りくる巨岩、砕け散る波濤、見渡す限りの大海原…~

掲載日:2020.10.26

熊野市の観光で絶対に欠かすことのできないスポットが「鬼ヶ城」。
長年にわたる厳しい自然環境が生み出した壮大な造形美は、見る者をただただ圧倒します。吉野熊野国立公園の一角を占め、2004年にはユネスコの世界遺産に登録されました。
今や県外だけではなく、世界中から注目を浴びる「鬼ヶ城」をご紹介します!

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現在、熊野市を訪れるお客さまを対象に、お値打ちに宿泊できる「Welcomeくまのキャンペーン」を実施中!
(2020年12月31日まで)
期間中に支給条件を満たして熊野市に宿泊すると、市内で買い物をするときに利用できる「レインボー商品券」が駅前観光案内所(熊野市観光公社)でもらえます。
※商品券支給条件等の詳細はこちら 熊野市観光公社HP

紀勢自動車道から熊野尾鷲道路へ入り、終点となる熊野大泊ICを降りて30秒ほど車を走らせると、鬼ヶ城の看板が見えてきます。

伊勢神宮から約1時間30分、名古屋や大阪からだとおおよそ3時間余り。令和3年の夏頃には、建設中の尾鷲北ICと尾鷲南ICを結ぶ高速区間が開通する予定となっており、熊野へのアクセスがますます便利になります。

鬼ヶ城は1935年(昭和10年)には、早くも国の天然記念物となっています。文化財保護法に基づいて指定される国の名勝、さらに日本百景にも選出されており、名実ともに日本を代表する景勝地といえるでしょう。
そして2004年(平成16年)7月には念願の世界遺産への登録が実現!これをきっかけとして、国内はもとより海外から訪れる観光客を見かけることも多くなりました。

無料駐車場に車を停め、鬼ヶ城センターの前を通って全長約1.2kmにわたる遊歩道の起点となる東口へと向かいます。主要な景観スポットには「猿戻」「鬼の風呂桶」「鬼の見張場」など、それぞれの特徴を表すユニークな名称が付けられているのにも注目です。
国内有数の景勝地でありながら、入場料や拝観料が一切かからないというのもウレシイですね。

最大級の見どころである「千畳敷(せんじょうじき)」。大規模地震が起きるたびに隆起したという大洞窟は、上下段に分かれており、高さは約15m、広さは約1500㎡という鬼ヶ城域内で随一の威容を誇ります。
この千畳敷は鬼ヶ城伝説によると、征夷大将軍として知られる坂上田村麻呂に討ち取られた海賊・多娥丸の住み家であったと言われています。

階段を登って上の段面に行くと、雄大な光景が目の前に広がります。この場所から見る青い空、青い海はまさに絶景!
垂れ下がるように迫ってくる石英粗面岩(せきえいそめんがん)の先端が程よいアクセントになっており、記念撮影には絶好のスペースになっています。

さきほどの千畳敷の上段から見て、ちょうど正面に見えるのが魔見ヶ島(まみるがしま)。沖合から約1.5km離れた場所に位置する小さな無人島で、地元の人々の間ではマブリカと呼ばれており、磯釣りやダイビングに適したスポットとして親しまれています。
また、征夷大将軍の坂上田村麻呂が鬼ヶ城に棲む鬼を見事一矢で仕留めたという伝説によってもその名を知られています。

千畳敷の突き当たりにあるのが「奥の木戸」。
ここまでは比較的道幅も広く、大人が並んで歩いても十分なほどのスペースがありますが、ここから先は階段を登って奥に進むにつれて幅が狭まり、水たまりなどもある難路となっていきます。転倒や転落の危険もありますので、ヒールの高い靴や下駄履きなどは避けた方が無難です。

「猿戻」。その名が示す通り、さしもの猿も駆け上がるのを断念して引き返すぐらいの切り立った岩場ということでしょうか。
高さ数十mにも及ぶ絶壁が100m以上にわたって続きます。足元を確認しつつ、ゆっくりと歩を進めたくなるぐらいのインパクト!
岩には裂け目や亀裂が走っており、自然のパワーが持つ巨大さを感じることができます。

ふと下を覗くと、岩場に激しく打ち付けられる波が白い飛沫となって飛び散る光景が見られます。「鬼の風呂桶」とはよく言ったもので、波が押し寄せて岩の窪んだ部分に海水がたまった様子が、巨大な風呂桶に見えたのでしょうか。
でも、鬼が風呂に入ってのんびりしている光景を思い浮かべると…、面白いですね。

見た目そのままといったネーミングなのが「鰐岩(わにいわ)」。全長は約50m以上あり、確かに黒光りした巨大なワニが、海中から姿を現したように見えます。
それにしても、流れ込んだ海水が巨大な岩にぶつかり波濤(はとう)となる光景は、響き渡るような猛々しい音といい、それこそ身体にかかりそうな勢いの水しぶきといい、迫力満点の光景が繰り広げられます。

面積は千畳敷より狭いですが、広く東西を見渡せるぐらいの大パノラマが広がる「鬼の見張場」。それこそ海上を行き交う船を監視するのには、最適な場所だったと思われます。
東口からスタートして、コースも終盤に差し掛かりましたが、まずはゆったり眺望を楽しんで心を落ち着かせましょう。

「波切不動」から「蜂の巣」へ。いよいよ道程は最終盤へと差し掛かります。
石英粗面岩で形作られている鬼ヶ城の岩盤から、あきらかに異質な岩が突き出しているのがわかりますね。この波切不動は、かつてその姿が不動尊に似ていることと、高波の際に岩を噛むように見えることからその名がつけられました。また、この付近の洞窟の天井には、無数の窪みが見られ、その形状から「蜂の巣」と呼ばれています。

終点となる西口に到着。もちろん個人差はありますが、所要時間はだいたい40分から50分ぐらいでしょうか。鬼が棲んでいたという伝説も、さもありなんと思わせるような絶景・奇景の連続…。時間に余裕があれば、ぜひ最後まで歩き通してみてください。さまざまな発見や驚きがありますよ。
ここから西郷川沿いに登り、鬼ヶ城歩道トンネルを経て、鬼ヶ城センター前の駐車場へ戻ることが可能です。
名称

鬼ヶ城(熊野市)

住所
〒519-4323 熊野市木本町
電話番号

0597-89-0100

駐車場

有 72台
大型バス 10台
大型バス 18台(鬼ヶ城センター第2駐車場)

公共交通機関でのアクセス

・JR紀勢本線「熊野市駅」から「大又大久保行き」バス約5分「鬼ヶ城東口」下車すぐ

車でのアクセス

・熊野尾鷲道路「熊野大泊IC」から南へ車で約1分

鬼ヶ城に隣接する「鬼ヶ城センター」。世界遺産のまち熊野を「知る」「感じる」「味わう」
をコンセプトとして、地元ならではのグルメを楽しんだり、多種多様な特産品を購入したりすることができます。
また、大型モニターを使った観光スポットの紹介をはじめ、熊野に関するさまざまな情報発信を行うスペースも設けられています。

2階にあるレストラン「リストランテ・マリーナ」のおすすめメニューが、この「熊野灘産真鯛とマグロの紅白丼」(1,100円/税込)。
訪れた人の約半数が注文するという人気グルメ。特製ダレに漬け込まれたタイとマグロはもちろん、彩り鮮やかなネギもすべて熊野で獲れたもの。ご飯も伊賀米という三重県の特産品がギュっと詰まった一品です。
屋外のテラス席もあるので、天気の良い日は熊野の海風に包まれながらゆったりと味わうというのも旅の醍醐味のひとつですね。

熊野に行かなければ味わえないのが、1階のテイクアウトコーナーで販売されている「にいひめソフトクリーム」(350円/税込)。地元特産の柑橘「新姫」の果汁が入っており、バニラとは異なるやや酸味の効いた爽やかな甘さが口いっぱいに広がります。後味がすっきりしているので、夏場の暑い時期にもよく売れるとか。
熊野限定ご当地スイーツをぜひ!

熊野でしか収穫できない柑橘果実「新姫」の香りや酸味を生かした商品は、ほかにも盛りだくさん!左から新姫サイダー(220円/税込)。新姫ドリンク(154円/税込)。新姫キャンディ(206円/税込)。さらに、ドレッシングやアロマオイルなどもあります。
お土産にするのはもちろん、自分用にも購入して、自宅で「新姫」が持つ独特の甘酸っぱさを味わってください。その瞬間、楽しかった熊野の旅の思い出が蘇ることでしょう。

鬼ヶ城センター限定の「鬼ヶ城レトロTシャツ」(2,000円/税込)。熊野大花火や獅子岩など熊野をモチーフとしたご当地Tシャツは、外国人観光客にも人気のアイテム。
また、地元を中心に活躍しているのぶちゃんBANDが歌う「熊野が好き」(CD発売中800円/税込)が館内のBGMとして常時流れています。熊野が好き 好き♪あなたが好き♪特徴のある歌詞が何度も頭の中でリフレインして、思わず口ずさんでしまいました。
名称

鬼ヶ城センター

住所
〒519-4323 熊野市木本町1835-7
電話番号

0597-89-1502

営業時間

(平日)10:00~17:00
(土日祝)9:00~17:00 ※営業時間が変更となる場合あり

休日

年中無休

車でのアクセス

熊野大泊IC出口R42新宮方面へすぐ

鬼ヶ城センターより車を走らせれば1分以内で着く「ホテルなみ」。本館・別館を合わせた客室数は76と、東紀州地方では最大級規模の宿泊施設です。
鬼ヶ城はもちろん、熊野古道松本峠、獅子岩や七里御浜にも徒歩で訪れることが可能な好立地で、家族連れやグループ、友人同士など、熊野観光の拠点となる代表的なホテルです。

海に面した部屋からは、雄大な熊野灘が一望できるほか、館内のレストランやテラスからもオーシャンビューを楽しめます。
昼夜にわたって大海原が生み出す光景を眺めていると、のんびりと心地よい雰囲気に身体中が包まれていく感覚を味わえそう。
もちろん「Welcomeくまのキャンペーン」の対象施設なので、チェックアウトの際には領収証を忘れずにもらってくださいね。

※2020年10月時点の情報です。料金等の情報が変更されている場合がありますので、お出かけの際は問い合わせ先にご確認ください。
名称

ホテルなみ

住所
〒519-4322 熊野市大泊町772-1
電話番号

0597-88-1800

駐車場

60台(バス等も可能)

◆Welcomeくまのキャンペーン
現在、熊野市を訪れるお客さまを対象にお値打ちに宿泊できる「Welcomeくまのキャンペーン」が開催中です(2020年12月31日まで)。期間中に支給条件を満たして熊野市に宿泊すると、市内で買い物をするときに利用できる「レインボー商品券」が駅前観光案内所(熊野市観光公社)でもらえます。ぜひご利用ください。
【期間】
 令和2年9月7日~令和2年12月31日
【商品券支給条件】
 ・熊野市観光公社を通じて宿泊予約をした場合又は宿組合加入施設に直接予約をした場合。
 ・1組2人以上の宿泊であること。
 ※旅行会社での予約または楽天やじゃらん等のOTAを通じた予約に関しては対象外とする
 ※熊野市が関係するスポーツイベントの宿泊に関しては対象外とする
【商品券について】
 ・特典を受けられるのは宿泊予約順(×宿泊日順)
 ・商品券は駅前観光案内所(観光公社)の窓口で支給
 ・商品券支給額はGoToキャンペーン等を利用した割引後の金額で考える

詳細はこちら 熊野市観光公社HP
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