吉野熊野国立公園で海・山・川のアクティビティを楽しむ1泊2日の旅!熊野の絶景も巡ります♪

掲載日:2021.12.09

吉野熊野国立公園の中で、熊野市を中心とした名勝を巡る1泊2日のモデルコースをご紹介!海・山・川を網羅しているのはもちろん、世界遺産をアクティビティで満喫したり、丸山千枚田や青の洞窟など熊野が誇る絶景を巡りましょう♪

吉野熊野国立公園とは


三重県南部の広い領域を占めるのが、吉野熊野国立公園です。

北部から南西部にかけては山脈が走り、南部には北山川と熊野川、東部には熊野灘が広がるなど、変化に富んだ自然と景観を楽しめるエリアです。北部の山岳地帯の大杉谷は日本三大峡谷の一つの呼び声高く、ユネスコエコパークにも登録されています。また、公園内の熊野古道”伊勢路”は世界でも有数の「道」の世界遺産。中でも南部の熊野川は、”川の参詣道”として知られています。かつてこの道をたどった旅人に思いを馳せる、このエリアではそんな楽しみ方もおすすめです。

そして巨岩や奇岩、断崖が続く"瀞峡(どろきょう)"も景勝地、アクティビティの人気スポットです。さらに、熊野灘の海岸線も見逃せません。絶壁そそり立つ楯ヶ崎の他、遥々と広がる七里御浜にはフォトジェニックな名所が続きます。

自然が作り出した景観が楽しめるだけでなく、それにまつわる歴史にも興味をそそられるエリアです。
奥深い自然と歴史が結びついたこの地は、何度でも訪れたくなる魅力を持っています。

楯ヶ崎観光遊覧船から世界遺産の「鬼ヶ城」を観賞!絶景の青の洞窟にも感動!

熊野灘の名所といえば世界遺産の鬼ヶ城!熊野灘の荒波に削られた海食洞であり、迫りくるような大岸壁が見応え抜群なスポットです。今回はこの鬼ヶ城をあえて陸路ではなく、海上の船から観賞して、普段とは違った視点で楽しみます♪

事前準備として、熊野海上観光遊覧サービス(楯ヶ崎観光遊覧船)で乗船の数日前から事前予約を行いましょう。当日は、鬼ヶ城近くの松崎港から出航します。

船着き場に着くと、船の影が海底に映るほどの海水の透明度に衝撃!約1時間半の海上遊覧で鬼ヶ城〜青の洞窟〜楯ヶ崎(たてがさき)を巡ります。

海上から眺める景色は迫力満点!大小無数の洞窟や奇岩を一望でき、自然が生み出した芸術に圧倒されます。

乗船中は観光ガイドの音声が流れているので、景色を眺めながら歴史・文化を知ることもできますよ♪

次は、青の洞窟へとやってきました。

目に飛び込んできたのは、大自然がつくった彫刻ともいえる柱状節理(ちゅうじょうせつり)の大岸壁!溶岩が固まり冷却された際にできたといわれる凸凹の岸壁を柱状節理と呼び、熊野灘が長い年月をかけて生み出した光景です。

この岸壁にはポッカリと空いた洞窟があり、ここが日本の青の洞窟(別名 ガマの口)と呼ばれる場所。船で近づくと、エメラルドブルーに輝く海を観賞できます。

青の洞窟の次は、神武天皇が上陸したと言われる「楯ヶ崎」へ。

熊野灘の海に楯が立っているような光景から楯ヶ崎と呼ばれ、徒歩だと片道60分のハイキングでたどり着く場所ですが、今回のように船であれば気軽に観賞できるのでラクチンですね♪

青い海と大岸壁のコラボレーションは、本当に美しく圧巻の光景でした。

ランチは鬼ヶ城センターの海鮮丼で地物まぐろと鯛を堪能♪

海上遊覧を楽しんだあとは、すぐ近くの鬼ヶ城センターでランチタイム♪

ここでは地元ならではのグルメを楽しんだり、熊野の特産品やお土産を購入することができます。

2階にあるレストラン「リストランテ・マリーナ」でおすすめメニューの「熊野灘産真鯛とマグロの紅白丼」を注文!

特製ダレに漬け込まれた鯛とマグロは熊野灘で獲れたものであり、丼に鮮やかな彩りを添えるネギも熊野産、三重県の特産品がギュっと詰まった一品です。

食後のデザートには「にいひめソフトクリーム」もいかが?
熊野で発見された新種の柑橘類「新姫(にいひめ)」の果汁が入っており、甘さの中に心地よい酸味が感じられます♪

屋外にはテラス席もあるので、天気のいい日にはここからも熊野灘の美しい海を一望できますよ!

熊野古道の「松本峠」を登り、歴史ある石畳とオーシャンビューを楽しむ

ランチのあとは、世界に2つしかない道の世界遺産「熊野古道」の「松本峠」をトレッキング♪  「伊勢神宮」と「熊野三山」を結ぶ「伊勢路」ルートの中でも、特にたくさんの人が訪れる歴史ある峠です。

松本峠の登り口は大泊IC近くにあり、鬼ヶ城センターから徒歩10分ほどの距離です。駐車場は登り口にもあるのですが、台数が少ないため鬼ヶ城センターに車を止めて、登り口へ向かうのがオススメ。

松本峠を登り、七里御浜(しちりみはま)を一望できる東屋を目指してトレッキングスタート!

松本峠では江戸時代に作られた石畳が見られ、悠久の歴史を感じさせられます。峠には、建てられたその日に妖怪と間違われて、鉄砲で撃たれてしまったお地蔵様が立っており、今でも往来する人々を見守っていました。

登り口から約1時間歩いて、東屋に到着。日本一長い砂礫海岸の七里御浜が眼下に広がり、エメラルドブルーに輝く熊野灘に感動すること間違いなし!

東屋にはベンチもあるので、休憩にも最適。景色を楽しみながらお弁当を食べてもいいですね♪

東屋から20分ほど歩くと鬼の見晴らし台に到着。ここはかつて鬼ヶ城があった場所で、今は熊野灘を一望できる展望デッキが整備されています。

ここから鬼ヶ城センターの駐車場へ続くルートもあるので、美しい海や漁村の町並みを眺めながら下山していきましょう!

世界遺産の熊野古道と鬼ヶ城を満喫したあとは、本日の宿泊場所「飛雪(ひせつ)の滝キャンプ場」へ向かいます♪

飛雪の滝キャンプ場でBBQ&テントサウナ体験!宿泊はコテージで♪

飛雪の滝キャンプ場は南牟婁郡紀宝町にある三重県最南端のキャンプ場。

落差30mにもなる「飛雪の滝」を間近に体感できるほか、フィンランド式サウナも楽しめます。そして夜には満天の星空がみられることも…♪

綺麗で広々としたコテージがあるので、ゆっくりと寛ぐことができるでしょう。外では地物食材を使ったバーベキューなども楽しめます♪

時間に余裕のある方はせっかくなので、もっと「滝」を楽しんでみては?

豪快な「滝スライダー」、パックラフトによる「滝下り」など、滝というものをこれでもかと遊び尽くす体験プログラムが揃っていますよ♪

吉野熊野国立公園の大渓谷「瀞峡」をパックラフトで川下り

2日目は山・川のアクティビティや絶景を満喫します。

まず最初に訪れたのは日本の特別名勝である「瀞峡(どろきょう)」。三重県・奈良県・和歌山県の県境にある渓谷であり、断崖の間にはエメラルドグリーンの清流が流れます。

そんな瀞峡でおすすめアクティビティがパックラフトでの川下り!

パックラフトとはカヌーに似た形をした小型ゴムボートで、軽量ながら安定性は抜群!瀞峡は流れが穏やかなので、初心者でも安全な川下りができます。

今回は、三県の境にある瀞ホテル近くの谷底からスタートする約1時間のコースを体験!

川の水は非常に透明度が高く、ボートから川底を泳ぐ魚が見えるほど。ガイドの方も付きっきりでサポートしてくるので安心して楽しめますね♪

くまの・川遊び部
https://www.kumakawabu.com/

この日は風が一切なく、周りの景色が水面に映る幻想的なリフレクションを見ることができました。

目の前に広がる壮大な景色もすべて独り占め♪ 
あまりの美しさに、パドルを漕ぐ手が止まってしまいそう。

流れが穏やかなので、ボートに寝っ転がって佇むのも楽しみ方の1つ。

ライフジャケットを着用するツアーなので、不意に落ちてしまったとしても安心です。
むしろ、あえて飛び込むのも気持ちよさそう!

秘湯「湯ノ口温泉」で心も身体もリラックス

瀞峡で川下りを楽しんだあとは、温泉で体を温めましょう!

熊野市紀和町にある湯ノ口温泉は山奥にひっそりと佇む「秘湯」。
ここでは、有名な温泉地にはない「特別感」を味わえます。

温泉は加水・加温一切なしの「源泉かけ流し」。「熊野材」を使用した美しい内装も特徴で、木の香りと自然の恵みを心ゆくまで感じられます。

温泉で体がポカポカになり、お腹も減ってきたところで、次はお待ちかねの昼食 ♪
ここはあえて車ではなく、珍しい「レールマウンテンバイク」に乗ってGO!

レールマウンテンバイクに乗って紀州鉱山の坑道トンネルを走ろう!

レールマウンテンバイクとは、紀和町の紀州鉱山で使用されていたレールの上を改造した自転車で走る斬新なアクティビティ。

レストラン瀞蘭へは車でも行けるのですが、せっかくなのでこの地に根付いた歴史を感じられるレールマウンテンバイクで行くのがオススメです!

元鉱山のトンネルを自由に駆け巡る体験はこの地ならでは♪
約1kmを走る15分間の旅をお楽しみください!

時間が合えば同じレールを走るトロッコ列車もオススメ。鉱山で実際に使われていたトロッコにも乗れますよ♪

レストラン瀞蘭で地元食材を生かした料理を堪能♪

レストラン瀞蘭はホテル瀞流荘(せいりゅうそう)にある飲食店。熊野地鶏など地物食材を活かした料理を楽しむことができ、ホテルの宿泊者以外でも利用できるので、本日はここでランチ♪

地元色が強いネーミングの「紀和味噌山海ラーメン」を注文!

添加物や保存料を一切使わずじっくり熟成させた「紀和味噌」を使ったスープは、深みのある味わい。魚介類や野菜もたっぷり入っていて、お腹いっぱいになりました♪

紀和鉱山資料館で鉱山の歴史を学ぶ

紀伊半島では唯一の鉱山資料館。紀州鉱山で実際に使われた本物のトロッコや鉱山器具、鉱石の数々が展示されています。

紀和町がかつて鉱山の町として栄えた歴史などを学び、その跡地を再活用したのが先ほどのレールマウンテンバイクやトロッコ列車であることを改めて知ることができました。

さらに驚いたのが先ほどの湯ノ口温泉は、鉱山が閉山した1978年にボーリング調査を行ったときに湧き出た産物であったこと!偶然がきっかけとなって、今もこのように活用されているのは、素敵な因果を感じますね。

日本一の棚田景観!丸山千枚田の美しい景色を観賞♪

最後に立ち寄ったのは、紀和町が誇る絶景「丸山千枚田」。ここでは小さな棚田(水田)が無数に重なる「千枚田」と呼ばれる光景を見ることができます。

四季や時間帯によって様々な表情を魅せる丸山千枚田は、その景観の美しさから「日本一の棚田」と呼ばれ、その枚数はなんと1340枚。

4月〜5月には田植え前の水をはった田んぼに映り込む、美しい夕映えが観られるかも?
※日没後30分がシャッターチャンス!

また、田植えが終わる5月半ば〜6月は新緑の美しい光景になり、稲穂が実る7月〜8月は黄金色に輝く棚田が観られます。9月頭ごろに稲刈りが始まり、冬場は積雪によって白銀の世界が出現することも!

人の営みで出来たものでありながら周りの自然と調和したこの光景は、自然と共存してきた日本の原風景そのものといえるのではないでしょうか。

いかがでしたでしょうか

この記事では、1泊2日で吉野熊野国立公園の大自然や文化をたっぷり満喫するモデルコースをお伝えしました。ありのままの自然を心ゆくまで楽しめるのがこの地域の魅力です。皆様もぜひ、このエリアに来て体感してみてくださいね。

観光三重では、吉野熊野国立公園を楽しむモデルコースを他にも紹介しています。気になる方は吉野熊野国立公園特設サイトをぜひご覧ください。

また、三重県国立国定公園の特設サイトでは三重県内にある4つの国立・国定公園を紹介しています。エリアごとに自然の魅力が様々ですので、そちらも合わせてご覧ください。


今回訪れたスポットを表したマイマップはこちら↓

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