【2025年_春の花スポット】津市芸濃町「淨得寺」では五色の花を付ける珍しい椿～五色椿～が見頃を迎えます。

淨得寺は、津市芸濃町河内にある浄土真宗大谷派の寺院で、正式寺号は錦向山淨得寺といいます。

草創は、三代目 水然師の折1671年(寛文11年)に本山に願い出て1677年(延宝5年)に木佛尊像と淨得寺の寺号のお許しをいただいてるとの資料が残っており、また、それ以外の資料から寛文年間以前と伺えるとのことです。

正確には何年かは分かりませんが、淨得寺は約400年もの歴史があるお寺といえますね。

境内の本堂に向かって左側近くに、１本の木から五色の花をつける大きな椿があります。この木は『淨得寺の五色椿』として多くの人に親しまれていて、樹齢は推定約400年、草創の頃に植えられたと考えられています。こちらのお寺には他に『五弁椿』や『藪椿』、さらにもう一つの五色椿(『八重咲きの五色椿』)もあり、訪れる人を楽しませてくれます。

続いて次の項では、これらの淨得寺の椿の見どころを紹介します。

・見どころ①：浄得寺の五色椿

　(もう一つの五色椿と区別するために、あえて「淨得寺の五色椿」として表記します)

淨得寺の五色椿は樹齢約400年と推定され、高さが約5m，幹回りが約120cmの大きな椿です。

咲く花の色は、 赤色・白色・ピンク色と、白色に赤の斑入り・赤色に白の斑入りの五色だそうです。

花の様子を見てみると・・・

こちら(上の写真)は赤色の花、

こちら(上の写真)はピンク色の花ですね。

また、こちら(上の写真)は、注意してよく観るとわずかにピンクの班が入っていますがほぼ白色です。

白色の花は、咲く花全体の1％程度しかないとのことで、かなり貴重です。観られると運がいいですね。

こちら(上の写真)は、白色に赤の斑入りで、

こちら(上の写真)は・・・ピンク色気味ですが、赤色に白の班入りといっていいでしょうか？

こんな風に違う色の花が幾つも咲き誇ります。一つの木から五色の花が咲くというのは不思議ですね。

一度にすべての色の花を観ることができるかは運によりますが、訪れた際には五色揃っているか是非探してみてください。

なお、五色椿の名所として知られる奈良市の白毫寺をはじめ、他の名所の五色椿は「八重咲」が多いようですが、淨得寺の五色椿は「一重咲」であるため、珍しくて貴重な椿といえるかもしれませんね。

見どころ②：近年の様子と落花数の掲示

淨得寺では五色椿の花がいつ頃から咲き始めたか、どれくらいの花を付けたかを数えて掲示してくださっています。

近年咲いた数を観てみると毎年、10000前後の花を付けていることが分かります。

約400年も生き続いている上に、今もこんなに多くの花を咲かせていることに驚くとともに、生命のたくましい力を強く感じます！

それにしても、10000もの花をどのようにして数えるのか不思議ですよね。

椿は落花する時は花ごと落ちるので、日々、落ちた花の数を数えて前日までの落花数と足し合わせて数えているとのことです。

筆者が昨年訪れた日は2024年4月5日でしたので、4月4日の時点では少なくとも「2226個」の花が咲いていたことになります。

約10000の花をつけるとすれば、開花時期の前半から中盤に訪れたことになるのかもしれませんね。

また、落ちた花は花手水として飾られ、訪れる人の目を楽しませてくれています。

このような素敵な計らいがあると、五色椿を観に訪れる人もより興味深くなりますね。

筆者は、大きな見どころの一つだと思います。

見どころ③：他の椿ともう一つの五色椿

こちらのお寺には、他にも椿が植えられています。

花弁が５枚の『五弁椿』という椿(上の写真)や、

椿の代表種とされる「藪椿」(上の写真)と、

もう一つの五色椿が植えられています。

こちらは、八重咲きの五色椿で、赤、白、ピンクとそれぞれの班入りが咲くそうです。

筆者が訪れた時は、赤色と白色が咲いていましたが、ピンクや班入りも観ることができるかもしれませんね。

お寺に植えられているそれぞれの椿を比較して、違いや特徴など見つけてみると面白いですね。

ところ：三重県津市芸濃町河内106　駐車場あり

　※駐車マナーを守って楽しい観光をお楽しみください。

アクセス：
・名阪国道「関IC」から約12km、車で約20分
・伊勢道「芸濃IC」から約8km、車で約15分

問い合わせ先：津市芸濃総合支所地域振興課　059-266-2516

こちらのトピックス記事では、淨得寺の五色椿について紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか？

ご興味がありましたら、是非、足を運んでいただければと思います。

また、３月～４月は花の季節で、淨得寺の近くには桜のスポットやミツマタのスポットもあります。開花のタイミングが合いましたら、こちらの方にも足を運んでいただければと思います。

※みんながまた訪れたいと思えるよう、マナーを守って楽しい観光をお楽しみください。