三重の見どころ 早わかり

伊勢神宮へ。熊野古道へ。

日本人なら一度は参拝したいと言われる「伊勢神宮」と、世界遺産に登録された巡礼の道「熊野古道」。江戸時代から「伊勢へ七度、熊野へ三度」と呼ばれた信仰の路を、あなたもたどってみませんか。

一生に一度は行きたいお伊勢参り -伊勢神宮と125の宮社-

冬至の頃、宇治橋の鳥居の中央に輝く朝日

2016年の伊勢志摩サミットでは伊勢神宮前に各国首脳が集合

森閑な空気が漂う内宮参道の第二鳥居

かつて禊が行われた五十鈴川の御手洗場で手と口をお清め

神馬牽参は毎月1、11、21日の朝

「お伊勢さん」と呼ばれ親しまれている「伊勢神宮」。正式名称は「神宮」です。
江戸時代には全国から参拝する人が絶えず訪れ、一生に一度は行きたい日本の聖地と言われるようになりました。
伊勢志摩サミットの際に各国首脳が訪れるなど、現代では世界中から参拝する人が訪れています。

夜明けの宇治橋を通って、神聖な世界へ足を踏み入れる

豊受大御神をお祀りする外宮の御正宮

天照大御神をお祀りする内宮の御正宮

「伊勢神宮」は「豊受大御神」を祀る「外宮」と「天照大御神」を祀る「内宮」を中心とした125社の総称。外宮から内宮の順に参拝するのが古くからのならわしです。
20年に一度、宮を造り替える「式年遷宮」が行われ、いつまでも変わらない永遠の祈りが捧げられています。
朝5時から開門しているので、早朝参拝もおすすめ。朝日を浴びながら参拝をすれば、さらに心が洗われていきそうです。

内宮参拝後は、おかげ横丁・おはらい町で食べ歩きとおみやげ選び

参拝後にはお伊勢さんの門前町「おかげ横丁」「おはらい町」をお散歩しながら、食べ歩きやおみやげ選びを楽しみましょう。

雅な平安時代の王朝絵巻を今に再現する斎王まつり

伊勢神宮とあわせて訪れたいのが、隣町の明和町にある「斎宮歴史博物館」。明和町は伊勢神宮に仕えた斎王(皇女)たちが暮らした斎宮のあった場所で、「祈る皇女斎王のみやこ 斎宮」として日本遺産に認定されています。
また「いつきのみや歴史体験館」では、本格的な十二単を着られる「平安装束体験」ができます。

関連リンク

※注:読み方について
天照大御神…あまてらすおおみかみ
豊受大御神…とようけのおおみかみ
式年遷宮…しきねんせんぐう
内宮…ないくう
外宮…げくう
斎宮…さいくう
斎王…さいおう

世界遺産・熊野古道を歩く -伊勢神宮と熊野三山を結ぶ伊勢路-

丸山千枚田コースは美しい棚田を見下ろせる

熊野灘を一望できるツヅラト峠コース

花の窟コースで巨岩がご神体の神社を参拝

「熊野古道」は世界でも珍しい道の世界遺産。神道・仏教・修験道と多様な信仰の形態が育まれた文化的景観が「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産登録されています。
三重県にある「熊野古道伊勢路」は、伊勢神宮から熊野三山を詣でる人々が通った祈りの道。「伊勢に七度、熊野に三度」という言葉が信仰の篤さのたとえになるほど、有名な道です。
石畳とヒノキ林が続くコース、峠から熊野灘を一望できるコース、日本一ともいわれる棚田を望むコースなど、全17コースがあり、多彩な風景を楽しめます。

ヒノキの美林の中に石畳が続く馬越峠

馬越峠から巨大岩を登って天狗倉山の山頂へ

天狗倉山の山頂からの絶景

松本峠からの眺望

「川の参詣道・熊野川」を三反帆で進む

定番として人気なのが馬越峠コース。ヒノキの美林の中に石畳が続き「これぞ熊野古道」といった雰囲気。
天狗倉山の山頂からの風景は山並みから青い海まで360度見渡せる絶景です。
レアな体験ができておすすめなのが熊野川コース。世界で唯一「川の参詣道」として世界遺産に登録されている熊野川を三反帆で進みます。風の力だけでゆったりと進む時間は、川の流れや風の音が聞こえ、自然と一体になったよう。
そびえ立つ岩壁やエメラルドグリーンに輝く水面の色をすぐ近くで感じてみましょう。

関連リンク

※注:読み方について
熊野三山…くまのさんざん(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の3つの神社の総称)
馬越峠…まごせとうげ
三反帆…さんだんぼ(3本の帆を高く掲げて、風の力を利用しながら進んだ船)

ご利益があるといわれる神社は?

三重は伊勢神宮ゆかりの神社をはじめ、大勢の人々が祈りをささげてきた神様がたくさんいらっしゃる地。
縁結びなどにご利益があるとされる神社の一部をご紹介します。

夏至の前後には夫婦岩の間に朝日が昇る

10月~1月の満月の頃には月が昇る

大注連縄張は5月・9月・12月に張り替えられる

二見興玉神社境内には神使のカエルの石像がいっぱい

縁結び・夫婦円満にご利益がある二見興玉神社の拝殿

二見興玉神社の天の岩屋。天照大神が隠れられた処のひとつ

「二見興玉神社」から沖合に見える「夫婦岩」は、寄り添って並ぶ2つの岩がしめ縄で結ばれ、縁結び・良縁のパワースポットになっています。
境内には神使のカエルの石像がいっぱい。「無事帰る」を掛けた験担ぎのカエルには、水をかけて願掛けを。

神明神社境内にある「石神さん」

海女に伝わる魔よけの印が入った、石上さんのお守り

「神明神社」境内にある「石神さん」は、女性の願いは必ずひとつは叶えてくれるといわれる神社。
二つの魔除けの模様が入ったお守りは、もともと海女さんたちの魔除けだったもの。祈願紙に願い事を書きつけるスタイルも独特です。

幻想的なちょうちん祭り(多度大社)

伊勢の神宮の御祭神をお祀りすることから「お伊勢参らばお多度もかけよ、お多度かけねば片まいり」と謡われ、北伊勢大神宮とも称される古社。
本宮近くの「美御前社」には妹神「市杵島姫命」が祀られ、古来、女性特有の病に御加護を下さると信仰があるそう。また、心身ともに美しくなりたいと女性の参拝客が多いです。

開運みちびきの神様として知られる猿田彦大神を祀る椿大神社

地元の方からは「椿さん」と呼ばれ親しまれる神社。開運みちびきの神様として知られる猿田彦大神を祀り、全国から参拝者が訪れます。木々に囲まれた厳かな境内には松下電器(現パナソニック)の創業者・松下幸之助翁寄進の茶室「鈴松庵」があり、広く一般にも開放しています。

関連リンク

※注:読み方について
二見興玉神社…ふたみおきたまじんじゃ
神明神社…しんめいじんじゃ
多度大社…たどたいしゃ
美御前社…うつくしごぜんしゃ
市杵島姫命…いちきしまひめのみこと
椿大神社…つばきおおかみやしろ
猿田彦大神…さるたひこおおかみ
天之鈿女命…あめのうずめのみこと

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