日本でここだけ!鉄道貨物をテーマとした博物館「貨物鉄道博物館」が20周年イベントを開催
掲載日:2023.10.12
三岐鉄道丹生川駅前(いなべ市大安町)にある鉄道貨物をテーマにした博物館「貨物鉄道博物館」が開館20周年を迎え、2023年11月5日に記念イベントが開催されます。ここでは、通常開館時の貨物鉄道博物館の概要と、今回の記念イベントの内容をご紹介いたします。この記事で使用している写真は、貨物鉄道博物館(南野哲志さま)よりご提供いただきました。
記事:みえ旅アンバサダー さんぺい
貨物鉄道博物館ってどんなところ
貨物鉄道博物館は、三岐鉄道丹生川駅前にある鉄道貨物をテーマにした全国唯一の博物館です。全国各地で活躍していた鉄道貨物の貨車は、さまざまな用途により、その大きさや形状なども多種多様です。モータリーゼーションの変遷により、鉄道貨物輸送は廃止されていく中で、廃車解体を免れた貴重な近代化遺産である、その多種多様な「貨車」の保存展示活動を行なっている博物館になります。運営はすべてボランティアスタッフにより運営されており、資金は善意で集められた寄付で賄われています。
屋内展示
博物館建屋内の公開は月1回の開館日のみになっています。建屋は、もともとは貨物荷受けの倉庫として使用されていた場所で、当時の面影を感じることができます。貨車のプレートや、貴重な書籍など、鉄道貨物に関することが保存展示されています。また、博物館のオリジナルグッズや、中古模型なども販売しております。価格も良心価格で、売上は貨車修理費用に充てられています。
屋外展示
屋外の貨車は、いつでも自由に見学することができます。1枚目の写真は所蔵車両でもっとも大きい「シキ160」。大型の変圧器を運ぶための貨車です。また、運がよければ、目の前を三岐鉄道の貨物列車が通ることもあります。(11月5日のイベント当日は、開館時間中に上下各1列車において、ヘッドマークが取り付けられる予定です。ご注意:安全のため機関車や貨車に登ったりしないでください。
どうやって見に行くことができるの?
三岐鉄道の丹生川駅から徒歩0分です。三岐鉄道は三岐線と北勢線があり、三岐線になります。三岐線は近鉄富田駅で乗り換えとなります。また、開館日は、北勢線の阿下喜駅と丹生川の貨物鉄道博物館を結ぶ、ボランティアが運行するバスも走行しています。また、他の駅を回ったり、北勢線もご乗車いただく場合は、三岐鉄道一日フリーパスを使うとお得になる場合もあります。
開館日 毎月第1日曜日(1月のみ第2日曜)
開館時間 10時~16時
入館料 無料
開館20周年記念イベントの内容は
2023年11月5日(日)10時~16時に開館20周年イベントが開催されます。この日は通常開館日の内容に加えて、様々なイベントが開催されます。鉄道ファンのみならず、ご家族みなさまお誘いあわせの上、お出かけください。
イベントチラシ。詳しくは貨物鉄道博物館HP http://frm.kans.jp/ にて
イベント内容
・三岐鉄道三岐線「20周年記念」ヘッドマーク付き貨物列車運行!
(開館時間中に上下各1列車運行予定)
・JR貨物パネル展示(貨物鉄道輸送150周年展開催)、ヘッドマーク各種展示
・三岐鉄道「20周年記念」記念乗車券・丹生川駅入場券セット発売!
(発売額700円、限定500セット)
・博物館オリジナルグッズ 新商品発売!
・津川洋行Nゲージ鉄道模型特別企画品「ワ5490」先行販売!
・関西鉄道鉄製有害車 下回り復元状況公開!
・貨物鉄道博物館カード配布!(三岐線ご来場者限定)
また、当日アンケート調査を行なっておりますので、ご協力ください。
他にも
・鉄道会社(三岐鉄道・日本貨物鉄道・四日市あすなろう鉄道・伊賀鉄道)のグッズ販売
・キッチンカー出店(Cafe&CarryCadel、cafe木*木、味国屋などを予定)
・鉄道模型店出店(あおぞら電車、あきぽんの小部屋、IORI工房、甲府モデル、T356X、朗堂、Pochi工房、MosoFactory、津川洋行(委託販売)、ぺアーハンズ(委託販売) などを予定)
・近鉄ハイキング同時開催(9時30分-11時30分に北勢線楚原駅集合、三岐線丹生川駅ゴール)
などを予定しております。予告なく変更となる場合もありますので、予めご了承願います。
イベントに関するお問合せ
貨物鉄道博物館事務局(三岐鉄道株式会社内)059-364-2141
電話対応時間 平日8:30-17:30
コラム
20周年にあわせて、地元四日市で123年前に製造された貨車を、現役時の姿に復元中!
2017年に関東地方で物置として使用されていた旧関西鉄道鉄製有蓋貨車の筐体が解体されるとスタッフが聞きつけ、所有者に譲渡の打診をしたところ、保存展示に応じていただき、当館にやってきました。ただ、物置として使用されていたため、車輪もなく、上の箱の部分だけの状態でした。しかしこの貨車は、四日市で123年前に製造された、この地域にも縁のある国内最古級の貨車であることから、20周年の節目を迎える今年、急ピッチで復元作業が行なわれています。修復費用はクラウドファンディングで資金を集め、目標額以上を達成しました。イベント当日には、復元が間に合いませんが、作業の状態を見学することができます。