一流ブランド肉「松阪牛」の育て方とは?見て、聞いて、触れて、実際に肥育農家で学んできました! 【浅田政志×土性沙羅】 宣伝
三重県出身の写真家・浅田政志さんと、2016年リオ五輪の女子レスリング69㎏級金メダリストで、現在は松阪市役所にてスポーツ振興を担当している土性沙羅さんが、松阪市の一流ブランド肉「松阪牛」の育て方や特徴について実際に肥育農家で学んできました。今回はその様子をレポートします!
写真家 浅田政志さんプロフィールはこちらから!
三重県松阪市スポーツ課の職員となった土性沙羅さんは、現在「土性沙羅のスポーツのチカラ応援ch」という松阪市公式YouTubeチャンネルの番組(こちらからアクセス)や、Instagram(こちらからアクセス)も運営されていますので是非ご覧ください♪
松阪牛はどうやって育つ?肥育農家で学ぶ
黒毛和牛の最高峰で、肉の芸術品とも呼ばれている「松阪牛」。
今回、浅田さん&土性さんは、松阪市飯南町にある松阪牛肥育農家さんを訪れ、松阪牛の特徴や育て方について学びました!
松阪牛とは
実は、松阪牛には定義があるんです。
松阪牛の定義
・黒毛和種
・未経産の雌牛
・松阪牛個体識別管理システムに登録されている
・生後12ヵ月までに松阪牛の生産区域で肥育を開始し、肥育期間が最長・最終
これらの定義に当てはまるもののみ「松阪牛」と呼ぶことが出来ます。
未経産の雌牛に限られていたり、生育開始時期が決められていたりと、細かな条件が付いているんですね。
超稀少な「特産松阪牛」を育てる肥育農家さん
松阪市飯南町深野地区にて、松阪牛肥育農家を営む森本武治さん。
森本さんは、松阪牛全体の3.7%(※令和4年度実績)しか存在しない「特産松阪牛」にこだわり、肥育を行っています。
特産松阪牛とは
松阪牛の中でも但馬地方(兵庫県)産の子牛を導入し、松阪牛生産区域で900日以上肥育した牛のこと。
熟練の農家が秘伝の匠の技を駆使し、長期間にわたって1頭1頭を大切に育て上げます。
キメの細かいサシ(霜降り)や、おはしで軽く切れてしまうほど柔らかい肉質、凝縮された旨味など、松阪牛のなかでも別格の味わいが特徴です。
時間もコストもかかる肥育方法のため、各農家で育てられるのは数頭~10頭程度と大変少なく、そのため稀少価値が高いものとなるんですね。
私はこの農家の3代目です。小さな頃は家の玄関の真横の部屋が小屋になっていて、そこで牛を飼っていました。牛たちとは、昔から家族のように一緒に暮らしてきたんです。
森本さんの優しく松阪牛に触れながら話す様子から、牛への深い愛情が感じられます。
松阪牛の肥育に最適な「飯南町深野地区」
写真を見ているだけで思わず深呼吸したくなるような、美しい里山風景ですね。
飯南町深野地区は標高約200~250メートルの山間地にあるため、夏でも比較的涼しく、牛にとっても過ごしやすい気候が整っています。
また飯南町深野地区は一級河川の櫛田川流域に位置しており、牛たちは滋養豊かで綺麗な水を日々飲んで過ごすため、よい肉質の松阪牛が育つんです。
松阪牛発祥の地・深野
松阪地方では、古くから農耕や荷運び用の役牛(えきぎゅう)として、但馬地方(兵庫県)産かつ紀州で育った若い雌牛を育てていました。
明治の文明開化以降、牛肉が庶民のものとなると、松阪地方の人々は肥育した牛を東京へと出荷するようになりました。
この飯南町深野地区は、早くから和牛肥育や販路拡大に取り組んできたことから「松阪牛発祥の地」と呼ばれています。
特産松阪牛の肥育農家では、一頭一頭の牛を900日以上、家族のように大切に育てます。
うちにやってきた時は人を見て逃げるくらいだった牛も、毎日声をかけたりなでたりして、時間をかけて大切に育てていくと、だんだん人に慣れるようになってきます。
牛舎にいる牛たちは、森本さんを見ると穏やかな表情で近づいてきて、とても人懐っこい様子なのが印象的でした!
ブラッシングに挑戦!
土性さん、牛のブラッシングにチャレンジ♪
3種類の毛質の違うブラシを使い分けて、マッサージをするようにゆっくりとブラッシングをしていきます。
ブラッシングをすることで血行が促進され、肉質が良くなるんだそうです。
松阪牛、初めて触りました!肌や毛は硬いのかな?と思っていたんですけど、とっても柔らかいんですね。
松阪牛の肉質や健康のために、他にされている工夫はありますか?
日光浴をさせたり、しっかりリラックスできるように環境を整えてあげています。
牛は4本脚を畳んで横になっているときが一番リラックスしている状態なんですよ。リラックスすることによって、食べたご飯をしっかり消化して、またたくさんご飯を食べてくれるという効果もあるんです。
...といったやりとりをしている間もブラッシングされていた牛さん。
ずーっと気持ちよさそうに背中を差し出していました♪
配合にこだわりあり!エサやり体験
続いてはエサやりを体験します!
エサは、稲わらや大豆粕、大麦、ふすま(小麦の外皮)などを牛の年齢別に配合します。
土性さんと浅田さんは、森本さんに配合の分量を教わりながら、エサを準備していきます♪
ちなみに配合の比率やエサの種類は、各農家ごとのこだわりや工夫が凝らされています。
森本さんの農家では、山から流れる滋養豊かな水を使用して育てた田んぼの稲わらを刈り取り、天日干しを行ってエサに混ぜているそうです。
配合したエサを牛たちにあげると、さっそくモリモリと食べてくれました!
松阪牛にはビールをあげると聞いたことがあるのですが、本当ですか?
農家ごとに異なるのですが、うちでは飼育をはじめてから2年~2年半頃の仕上げ状態になったら、食欲増進のためにビールをあげます。朝夕1回ずつ、大瓶であげるんですよ。
牛舎に来たばかりの1歳半頃は230キログラム程度だった牛が、最終的にはなんと650キログラムほどまで成長するそうです。
たくさん食べてグングン育つんですね!
情熱を持って、特産松阪牛を育ててきた森本さん。
うちは3代にわたって松阪牛を育ててきましたが、よほど牛が好きじゃないと続かない仕事です。特に特産松阪牛は育てるコストもかかるし、900日と長い年月もかかる。おまけに年中無休で働くことになります。
それでも、特産松阪牛を育てることは本当に楽しい仕事だと思っています。お陰様で全国的にも高い評価をいただいていますし、やりがいもあるから、ずっと続けられるんです。
森本さんの貴重なお話の他、ブラッシングやエサやりなどの体験を通じて、松阪牛についてたっぷり学ぶことが出来たお二人。
熟練の松阪牛肥育農家の方のお話を聞くことが出来て貴重な経験になりました!
松阪牛がいかに丁寧に肥育されているのかがよく分かりました。初めての経験ばかりで、とっても勉強になりました~!
今回、特産松阪牛肥育農家の森本さんから、松阪牛の育て方や肥育環境、こだわりをもって配合されたエサなど、松阪牛の肥育にまつわる貴重なお話を伺いました。
飼育農家さんの松阪牛に対する思い、飼育の大変さ、松阪牛の美味しさの秘訣を知れて本当に勉強になりました!
今回の取材で、松阪の魅力をさらに知ることが出来ました!
松阪牛を初めて触るだけでなく、ブラッシングやエサやりなど、普段経験することのない貴重な機会をいただけて嬉しかったです。
これからも松阪を盛り上げられるよう、頑張っていきます!
以上、松阪牛の育て方・特徴を浅田政志さん、土性沙羅さんとともにお届けしました!