初夏の登山はここで決まり!三重が誇る秘境・大杉谷「シシ淵」
掲載日:2023.05.08
三重県の知る人ぞ知る秘境・大杉谷「シシ淵」の最も美しい撮影方法をご紹介。これを見ればあなたもすぐに最高の写真が撮れる⁈三重県の若手風景写真家が教える、大杉谷・シシ淵へ行く為に知っておくべき情報を全公開!
◆記事作成:Koshi Iguchi #みえ旅カメラ部
三重県在住の風景写真家。会社員の傍ら、休日を利用して風景写真を撮影しており、観光三重の「みえ旅カメラ部」として、三重県が誇るオススメの絶景を紹介するとともに、絶景の撮影方法も公開しています。
・大杉谷とは
こんにちは、Koshi Iguchiです。
今回は三重県が誇る秘境・大杉谷のシシ淵を紹介していきたいと思います。
大杉谷とは三重県多気郡大台町に位置しており、7つもの滝がある渓谷登山コースです。
その中でも特に人気を誇る「シシ淵」について紹介しつつ、シシ淵を最高にかっこよく撮影する方法を公開していきます。
大杉谷登山センターのホームページはこちら↓
大杉谷登山センター
※注意
大杉谷は登山コースであり、滑落事故も発生する危険が伴うエリアです。装備、経験のない方は控えるか経験者に同行してもらってください。
経験者であっても滑落した場合の連絡手段が無いため、2人以上のパーティーで行くと安心です。
大杉谷はインターネットの電波が届かない圏外エリアです。登山マップのダウンロードやルートの確認、計画は必ず事前に行うようにお願いします。
・場所、アクセス
四日市、伊勢方面からだと大宮大台ICから1時間ほどで登山口駐車場まで行くことができます。
各登山口駐車場は無料で止めることができ、登山口から最寄りの駐車場は30台程度止めることができます。
ここがいっぱいになると登山口までかなり遠くなってしまいますので、早めの到着をお勧めします。
※くれぐれも路上駐車は控えましょう。道幅が狭いので、交通の妨げになってしまいます。
・準備
ここから最寄りのコンビニは大宮大台ICからすぐのファミリーマート大台三瀬谷店です。食料や水分など買い忘れのないように!
またガソリンの補給も大宮大台IC近辺がラストチャンスです。
急なトラブルがあっても良いように、十分補給してから向かいましょう!
準備はできましたか?
登山口はここから徒歩10分ほどです。忘れ物をしないようにしっかり準備して挑みましょう。
さあ、秘境探索の始まりです!
大杉谷には7つの大きな滝がありますが、今回目指すのは「シシ淵」。
登山道からは3時間〜4時間ほどかかります。
私は夜中のうちに駐車場に到着し、軽く仮眠をとって朝の6時に山行を開始し、シシ淵に到着したのは10時ごろでした。ゆっくり写真を撮りながらだったので、4時間程かかりましたが、サクサク歩くと3時間ほどで着くと思います。
北アルプスなどの経験がある方なら、それほど抵抗のある所要時間では無いと思いますが、普段鈴鹿セブンマウンテンなどが多い方にはハード山行かもしれません。入念な準備を!
鈴鹿セブンマウンテンを詳しく紹介している記事はこちら↓
初心者からベテランまで楽しめる山遊び「鈴鹿セブンマウンテン」
シシ淵までの道のりはアップダウンが多く、登山道の整備も万全ではありません。
険しい道のりでしたが、その道のりを超えた先に待つ絶景は格別です。これも登山の醍醐味ですよね!
たとえばこんな場所や…
こんな場所と…。
険しい登山コースが待ち受けています。
もちろん常にこのような断崖を歩き続ける訳ではないですが。
でもこのスリルもたまりませんよね!
まさに秘境探索にもってこいと言う場所です!
そしてこの登山コースを抜けた先に待つ絶景が今回のメイン「シシ淵」です!
さあここからは撮影方法について紹介していきましょう!
・撮影時期
撮影時期は厳密に決まってはいませんが、シシ淵に関しては5月頃をお勧めします。
5月がお勧めな理由は以下の3点。
1.入る光が綺麗
2.雨が比較的少ない
3.新緑の時期
1つ目は写真を撮る上でもっとも重要なポイントです。
正午あたりに真上に登ってくる太陽がいい仕事をしてくれます。詳しくは後ほど。
2つ目も重要ですね。そもそも大台エリアは国内でもかなり雨の多い地域。
雨では山行が大変ですし、写真どころではありません…。
3つ目も風景を撮る上で大事な要素です。
夏の間、木々は緑に染まりますが、同じ緑でも5月と8月では若干色が異なります。
5月は新緑の為、鮮やかな黄緑色ですが、8月は深緑色になってしまい、少し暗いイメージになってしまいます。
そのため、私は新緑の時期である5月のほうが緑がきれいに見えると思っています。
・狙う天気と時間
撮影時期の次に肝心なのが天気と時間です。
狙う天気は当然「晴れ」。新緑の美しい緑を最大限に引き出してくれます。
そして狙う時間は「12時〜13時」。
前回の私の記事を熟読してくれた方はお気づきかもしれませんが、「写真には朝や夕方の光がいいんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。
ありがとうございます。よくぞ聞いてくれました(笑)。
このシシ淵は周囲が山々に囲まれた地形で朝夕はうまく光が入ってきません。なのでここの正解は昼なんです。
そして日中の中でも12時〜13時が理想な理由は、滝の真上から光が差し込み、手前の水面を明るく照らしてくれるからです。
大杉谷に流れる水はとても透明度が高く、光が入ると青く輝いてくれます。これを生かさない訳がありませんよね!
・撮影のポイント
場所、時期、時間の次は、「どうすれば綺麗に撮れるの?」ということですね。
今回もお手軽撮影でおなじみ「Aモード(絞り優先モード)」で撮影していきましょう。
サムネイルの写真の撮影設定ですが、
焦点距離:24mm(35mm換算) F値:8 iso:250 SS:1/25秒
(すぐ上の写真と設定が違ってすみません。)
絞りをしっかり調整したら、あとはカメラのおまかせで撮っていきましょう!
この撮影設定は三脚を使用しての設定ですので、手持ちの方はF値を5.6〜6.3に設定し、isoを400くらいまで上げると安心かと思います。
前回は三脚を使いましょうと言いましたが、今回は日中であることから三脚が必須ということはありません。
しかし、構図作りやピントの追い込みなど、ある方が便利なことがあるのは確かです。
とはいえ、約4時間の登山を考えると荷物を減らしたい方は置いていっても問題ないでしょう。
意識するポイントとしては、光がシシ淵の真上から降り注ぐタイミングを狙うことです。
11時以前や13時以降は入る光が斜めになってしまい、光が一番欲しい場所に影ができてしまいます。
その為、太陽の位置に気をつけて撮影しましょう。
時間が早いとこんな風に光が左から斜めに入ってくるので、写真の左側と右側で明暗差が大きく、バランスの悪い写真になってしまいます。↑
しっかりとベストな時間を待って、撮影に挑んでくださいね!
「10時ごろにシシ淵に到着し、12時まで待つなんて長い!」と思うかもしれませんが、シシ淵の右側に小さな滝があったり、シシ淵の光の変化をゆっくり眺めて昼食を楽しんでいると、時間はすぐに経つので安心してください。
たくさん歩いた後に、自然の中で食べるご飯の味は格別です!
それでは帰り道もお気をつけて!
これにて大杉谷(シシ淵)の紹介と撮影の説明は終わりです。
登山が終わったら疲れて汗もびっしょりですよね!
そんなあなたにぴったり!
大杉谷の帰りに立ち寄ることができる温泉を最後に紹介したいと思います!
大杉谷
0598-84-1050
・JR紀勢本線「三瀬谷駅」から町営バス63分終点「大杉」下車
・紀勢道「大宮・大台IC」より車で約60分
大杉谷の駐車場から大宮大台IC方面へ車で約50分の場所に位置する、
「奥伊勢フォレストピア 奥伊勢宮川温泉」です。
キャンプやコテージでの宿泊も可能な施設で、もちろん日帰り温泉の利用も可能なので、大杉谷の帰りにはぜひこちらで汗をながしてみるのはどうでしょうか?
日帰り入浴は大人(中学生~)700円と手頃で、薬草風呂という地元の薬草をつかった癒やし効果バツグンの温泉も楽しむことができます。
※料金の詳細は公式サイトでご確認ください。
疲れた体を温泉で癒やして、お風呂上がりに自然を眺めながら飲むコーラは格別です!
(本音はビールが飲みたい)
森の中のホテル 奥伊勢フォレストピア
0598-76-1200
7:00~22:00
無休(1月メンテナンス休館日あり)
100台
JR三瀬谷駅からバス15分(送迎有・要予約)
紀勢自動車道「大宮大台IC]から国道42号線を松阪方面に700m走行、大台警察署信号を左折(県道31号線)し約10kmで奥伊勢フォレストピア
・まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
いかがでしたか?この記事を見てシシ淵や大杉谷に行きたいと思ったり、少しでも登山を始めてみようかなと思ってくれる方がいたら嬉しいです。
危険が伴う場所ではありますが、それ以上に行く価値のある秘境です。
GWに北アルプスへ行く予定をしていたが、コロナの影響でその予定が無くなってしまったという方もいるかもしれません。
これを機に県内で秘境探索をしてみませんか?
では、また次の記事でお会いしましょう。
Koshi Iguchi の前回記事はこちら↓
三重県屈指の桜の名所『三多気の桜』撮影ガイド!
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